この記事では、「普及」と「流布」の違いを分かりやすく説明していきます。
「普及」とは?
「普及」は、商品という個体が日常の生活に広がりを見せて、皆の家庭にその商品の存在が当たり前のようにあることです。
「普及」には前提があり、前提においては、必ず物である必要性があり、思想のような目に見えない物は、「普及」という言葉で、思想が広がっているとは言わないです。
「流布」とは?
「流布」は、一般人の間に思想が広がることで、噂話などのように口から発したものが広がることの他、書籍から人の考え方が伝染して広がりを見せることです。
思想は目に見えないので「普及」と異なり、物を見れば何が広がっているかを把握はできません。
その人の口から出てくる考え方のみで思想が広がっているかどうかを判断する必要性があり、「流布」は噂話程度であれば、簡単に話が周囲に広がっていると判断できますが、危険な思想などにおいては、周囲にそれが広がっていても判断できないのです。
「普及」と「流布」の違い
「普及」と「流布」の違いは、広がりを見せるものが異なります。
「普及」は、物品群で物が周囲に広がることですが、「流布」は思想で目に見えない人間の考え方が広がることです。
よって違いは目に見えない思想であるか、物であるかになります。
「普及」の例文
・『パソコンに代わりスマートフォンも普及した』
この例は、少し前は、パソコンが周囲に広がりを見せたが、スマートフォンが代わりに周囲に広がりを見せたという例です。
要は、スマートフォンを多くの人が日常で使用しているという例になります。
「普及」は、広く知られて使われている物のことなので、この例はパソコンからスマートフォンが広く知られて使用されている物になります。
「流布」の例文
・『誰かが山田さんの評判を落とすために悪い噂を流布している』
この例は、広がりを見せる物が口頭で広がる噂であるとしています。
「流布」は、思想が広がることで悪いうわさも思想の一つでこのケースでは、山田さんの信用を落としたいが故、第3者が悪い噂を広げているという例です。
「流布」は、意図的に広げることができる分達が悪いのです。
まとめ
「普及」と「流布」については、他にも意図的に広げることが可能かどうかという点もあります。
例えば、「普及」は、意図的に広げようとしても案外失敗します。
何故なら、必要とされていないからです。
しかし、「流布」の場合、噂話になるため、意図的に広げることで周囲に認知してもらうことが可能で、必要であるかどうかよりも周囲が聞きいれるかが重要で、無理にでも大声で噂を広げれば、周囲は無理にでもその噂を聞くしかないので「流布」は意図的に噂を広げることが可能なのです。
ただ、「流布」は噂の出所が判明した場合、問題になりやすく、嘘の噂を広げた人物は処罰対象になるうえ、それまで周囲に公言した内容を撤回することができないので故意に「流布」を行うのは危険な行為になります。