「請負」と「準委任」の違いとは?分かりやすく解釈

「請負」と「準委任」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「請負」「準委任」の違いを分かりやすく説明していきます。

「請負」とは?

「請負」とは?

「請負」とは他の企業から、その企業がするべき仕事を代わりに引き受け、その対価としてその企業から報酬を得ることです。

「請負」を引き受けた側は、引き受けた仕事を代行して完遂した結果を残したり、成果物を依頼した企業へと渡す義務があります。

そうした他企業がしなければいけなかった仕事を代行した成果と、それに対する報酬を交換することが委託であり、その委託を引き受けることが「請負」です。

車を作る企業から一部部品の製造を「請負」するように一つの工程で終わる「請負」もありますが、注文を受けた企業から委託を受けて、原材料の加工から商品の製造、運搬や配送まで全ての業務工程を「請負」することもあり得ます。

「請負」したのなら、それがどのような内容でも、最初から最後まで全ての工程を完了させなければいけません。

「準委任」とは?

「準委任」とは?

「準委任」とは他の企業がするべき仕事を手伝う代わりに報酬をもらう仕事です。

当然手伝う仕事は責任を持ってしっかりとこなす必要はありますが、全てを完了させる義務はありません。

例えば千個の部品を作るという仕事を「準委任」させた場合、引き受けた側が全ての部品を作ることもありますが、二百個だけ作りあとの八百個分は手つかずのままということもあり得ます。

後者の場合千個作るという仕事を完遂してはいませんが、法的にも何も問題ありません。

そして「準委任」した側は、千個全て作った相手には千個分の、二百個だけ作った相手には二百個分の報酬を与える義務があります。

なにかの業務において、時間に対する対価か個数件数に対する対価を設定し、その時間や数に応じた対価を支払う代わりに、一部か全部を代行してもらうのが「準委任」です。

「請負」と「準委任」の違い

「請負」と「準委任」の違い

「請負」「準委任」の違いを、分かりやすく解説します。

「請負」は外部の相手に業務の完了を依頼するものであり、「準委任」は外部の相手に一定の業務を依頼するものです。

業務を「請負」した場合はどれだけ時間がかかったり、多数の物を用意する必要がある業務の場合、それを全て完成させる必要があります。

「準委任」の場合は一定時間働いたり一部を完成させれば、必ずしも全ての業務を完遂する必要はありません。

ただし「請負」の場合はその業務の報酬として設定されている金額全てを受け取ることができますが、「準委任」は全ての業務を一人や一社で全て引き受けなければすべての報酬は受け取れず、全てを完遂したのでなければ、働いた時間やこなした数に応じた報酬だけを受け取る事になります。

まとめ

まとめ

基本的には外部に仕事を任せる場合、その全てを一つの相手に任せるなら「請負」、一部だけでも良いという条件で任せるのが「準委任」です。

実際に業務をする側がどのような義務を負うのか、中途解約できるタイミングやそれに伴う賠償の有無などの違いもありますが、その違いも元を辿れば全てこなす責任を負うか、一部だけでも良いかという点から発生します。