「撲滅」と「根絶」の違いとは?分かりやすく解釈

「撲滅」と「根絶」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「撲滅」【ぼくめつ】と「根絶」【こんぜつ】の違いを分かりやすく説明していきます。

「撲滅」とは?

「撲滅」とは?

「撲滅」とは、原因となるものを完全に打ち滅ぼすという意味があります。

木刀で打ち叩いて消すように、火事になる元を完璧に消してしまうことで二度と火がつかないようにするところからきている言葉であり、大きくなったり、広範囲に広がってしまう前に完全に打ち滅ぼす人の行為に対して使われています。

根こそぎ原因を滅ぼしてしまいたい人の願いを込めた言葉でもあり、なんとかして方法を考えて、二次被害をおさえるのに適切なものを選んで「撲滅」させるわけです。

使い方としては「流行り病を撲滅する」「危険な外来種は早く撲滅したい」と使い、いかに人にとって危険なものを根こそぎなくしたいか表すときに使います。

この言葉の類義語に「破壊」「打ち崩す」があるように、根本的なものから打ち砕くという意味合いで使われている言葉です。

「根絶」とは?

「根絶」とは?

「根絶」とは、根本まですべてきれいになくしてしまうという意味があり、一切残らずに、原因となるものを絶ってしまうという意味があります。

類義語に「ねぎり」「ねだやし」があるように、土の奥深くに根ざした根元まですべてきれいに抜いてしまい、二度と生えないようにするのが目的です。

主に、「悪の組織を根絶する」「ウイルスを根絶する」など悪いものに対して使われており、人に害をおよぼすようなものをかなり奥深くから絶えさせて、悪い状況をいち早く改善するために地域住民が一丸となって協力したり、お金を出し合い、徹底した予防策に力を注ぎます。

「撲滅」と「根絶」の違い

「撲滅」と「根絶」の違い

「撲滅」「根絶」の違いを、分かりやすく解説していきます。

叩きのめすように減滅させるときに使われるのが「撲滅」であり、根本をすべてきれいに抜いてしまうのが「根絶」という違いがあります。

「撲滅」は根こそぎというよりも、表面だけを叩きのめして菌や悪い人を減らしていき、その数が増えないようにすることが目的ですが、「根絶」は二度とその組織や菌が出ないよう元になるものをきれいに消し去るときに使います。

「撲滅」の例文

「撲滅」の例文

・『放送番組の違法配信が増えているため、撲滅運動に参加した』
・『悪質な飲酒運転により事故が後を絶たないので、撲滅させるために力を注ぐ』
違法な配信が増えている近年、撲滅させるためテレビ局が運動し、悪質な者を排除していますし、警察では飲酒運転により増加するひき逃げや死亡事故を防ぐために飲酒運転の取り締まりに力を注いでいます。

「根絶」の例文

「根絶」の例文

・『WHOはなかなか根絶できない天然痘の世界根絶宣言をした』
・『内閣府は男性から女性へのあらゆる暴力の根絶を打ち出す』
伝染病の中でもとくに感染力の強い天然痘が世界に広まり、なかなか根絶できない現実に根元から消し去り、二度と流行病にならないようにと宣言し、内閣府では女性が男性から理不尽な暴力を受けて苦しんでいる事を受けて「根絶」するための秘策を考えています。

まとめ

まとめ

人に害がおよぶと思われるものを対象に、悪質なものを減らしていくのが「撲滅」で、根こそぎ取り除いてしまうように悪い人やウイルスをすべて取り除いてしまうことを「根絶」と言い表すと覚えておくといいでしょう。