「過失」と「故意」の違いとは?分かりやすく解釈

「過失」と「故意」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「過失」「故意」の違いを分かりやすく説明していきます。

「過失」とは?

「過失」とは?

「過失」とは犯罪にあたる行為を実行するつもりはなかったものの、注意不足により実行してしまった、実行した行為が犯罪行為にあたる結果に繋がると予想しないまま実行してしまった事です。

物を運んでいる時に手が滑って落としてしまい壊してしまったなど、うっかり何か悪いことをしてしまった場合、本人が意図していない悪事だったという意味で「過失」と言われます。

何かをするにあたり、もしかしたら犯罪になる結果に繋がるかもしれない、運悪くなにかがあったら犯罪になるかもしれないなど、本人が全く予想していなかったと認められないと、「過失」として扱われません。

本人にとっては欠片も意図しておらず、全くもって予想外ではあったものの、結果として犯罪行為をしてしまったというのが「過失」です。

「故意」とは?

「故意」とは?

「故意」とはそれが犯罪になると理解した上で、その行為を実行することです。

人の物を盗むのは窃盗罪になると知った上で、置かれている他人の荷物を盗む、暴力を振るうのは犯罪と知った上で気に食わない相手を殴るなどが「故意」の犯罪になります。

またその行動によって、確実ではないものの何らかの犯罪が起こり得ると予想できるのに、それでも構わず実行に移すことも「故意」の犯罪です。

例えば氷点下の雪国で誰かを雪原に置き去りにした場合、その人が凍死する可能性も助かる可能性もあります。

もし凍死してしまった場合、置き去りにした人が直接殺害したわけではありません。

ですが置き去りにした人は、被害者が死ぬ可能性を理解した上で置き去りにしたという、未必の「故意」であったとして殺人犯扱いを受け、罰を受けます。

「過失」と「故意」の違い

「過失」と「故意」の違い

「過失」「故意」の違いを、分かりやすく解説します。

「過失」はそれが犯罪になると全く予想しないまま犯罪を犯してしまうことで、「故意」はそれが犯罪になると理解した上で罪を犯すことです。

「過失」はそれが犯罪になる可能性を一片たりとも考えていない必要があり、それが犯罪として扱われる結果に繋がる可能性を少しでも予想できた上で実行していたなら、それは「故意」になります。

何らかの犯罪が起こった際に、それが犯人の不注意によって起こされた犯罪であれば「過失」であり、それが犯人による悪意、犯罪をしようという意思により起こされていたのなら「故意」です。

「過失」「故意」の違いは、わざとではない悪事か、それともわざとやった悪事なのかの一点だけと言えます。

まとめ

まとめ

「過失」「故意」という漢字を使って専門的な表現なので意味を忘れてしまうこともありますが、要はわざとでなければ「過失」、わざとなら「故意」という単純な話です。

少しでも犯罪になる可能性を理解しているなら「故意」になるので「過失」の証明は難しいですが、「過失」による犯罪も世の中には少なからずあります。