何かを作り出す時には、それがどんなものであっても大きな努力と技術が必要です。
そんな時に使うのが「精魂込めて」という言葉です。
他にも「精根」という言葉もあり、どちらを使うのが正しいのか迷うことがあります。
それでは、この2つはどういう意味でしょうか。
また、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「精魂」と「精根」の違いを分かりやすく説明していきます。
「精魂」とは?
「精魂」とは、「せいこん」と読み、「精神」とか「たましい」という意味で使われる言葉です。
通常は「精魂を傾ける」とか「精魂を込める」のように、「何かをやる時に自分のたましいを込める」ということを表現する時に使われることが多いと言えます。
逆に、否定的な表現の中で使われることはあまりありません。
さらに言えば、「精魂尽きる」という表現は同音異義語なので誤りです。
英語では、「soul」が最も近い言葉でしょう。
「精根」とは?
「精魂」とは、「せいこん」と読み、「精神と体の元」という意味で使われる言葉です。
これは「根」という文字が「根っこ」とか、「根本」という意味であることから来るものです。
通常は「精根尽き果てる」のように否定を伴って「心も体も全て使い切った」という状態を示すのに使われることが多く、逆に「精根溢れる」という表現は可能ですが、ほとんど使われることはありません。
さらに言えば、「精根を込める」という表現は誤りです。
英語では、「energy」あるいは「vitality」が近いでしょう。
「精魂」と「精根」の違い
「精魂」と「精根」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、「せいこん」と読み、精神に関するものであることは同じですが、違いは中心になるものにあります。
すなわち、「精魂」の中心は「魂」にあり、「精魂」の中心は「エネルギー」にあります。
これは、「心の奥底から出てくるもの」と「心と体の奥底にあるもの」と言い換えることもできます。
その意味では「精神だけに関わる」のが「精魂」で、「精神と肉体の両方に関わる」のが「精根」とも言えます。
「精魂」の例文
「精魂」の例文は以下のようになります。
・『精魂込めて作り出した音楽は人の心を打ちます』
・『どんな小さなことでも精魂傾けて行います』
「精根」の例文
「精根」の例文は以下のようになります。
・『いろんなことがありすぎて、もう精根尽き果てました』
・『精根の続く限り、勤めさせていただきます』
まとめ
この記事では、「精魂」と「精根」の違いを、解説してきました。
普通のサラリーマンであったとしても、日々の仕事な中で作り出すものは多く、精魂込めて作り出したものは、当然認められて欲しいと思います。
例えば、それが一つのEXCELのファイルであったとしても、そこには自分の思いが詰まっているということになります。
そのような結果としてできたものは、誰にも否定はできないでしょう。