「租借」と「割譲」の違いとは?分かりやすく解釈

「租借」と「割譲」の違い専門用語・業界用語

国の領地や領土に関する話題で登場する言葉に「租借」「割譲」がありますが、このふたつはどのような意味なのでしょうか。

今回は、「租借」「割譲」の違いについて解説します。

「租借」とは?

「租借」とは?

「租借」とは、「国が外国の土地を期限を区切って借り受けて実効支配統治すること」を意味する言葉です。

一般的には「条約や合意など両国の合意のもとに領土の一部である土地を貸し出し、借りた国がその土地を統治する」という限定的な領土の貸し出しを指して「租借」と表現します。

「租借」によって貸し出される土地が「租借地」です。

「租借」というのは形式的に見れば金銭の貸し借りなどと同じように契約に基づく貸借の一種です。

土地を貸し出すかわりに金銭などで租借料が支払われ表面上は両者が対等な立場で行われる契約行為ですが、歴史的に行われきた「租借」はほぼすべてが実質的な支配行為を形式上貸借行為としているだけで本質的には侵略行為に近いものです。

「租借」が実行されるのは一方が強大で提案を受け入れなければさらに大きな被害がでたりそれ以外に選択肢がない状況に追い込まれているなどといった受け入れざるをえないケースばかりです。

侵略をスムーズに受け入れさせるための形式的な手続きとして用いられることが多く、同じ「租借」であっても条約や競技により条件や契約内容はバラバラです。

「租借」の使い方

・『日本は深刻から満州を租借した』
・『租借の対価はあまりにも安すぎる金額だったが、大国の脅威をチラつかされれば受け入れざるを得なかった』
・『租借した土地から得られる収入は莫大な金額である』
・『基地のあるバイコヌールはロシアがカザフスタンから租借している土地である』

「割譲」とは?

「割譲」とは?

「割譲」とは、「外国に領土の一部を譲り渡すこと」を意味する言葉です。

「割譲」が意味するのは「土地の統治権や所有権など主権を全て放棄し外国に対してすべての権利を明け渡すこと」という領土の移転です。

自国の領土のうちの一部を外国に譲り渡すことを意味し全ての領土を明け渡す場合には「割譲」という表現は使われません。

領土を「割譲」する理由としては戦争に負けた国が勝った国に対して賠償として譲り渡すのが一般的ですが、歴史的には金銭や物品と交換で行われたこともあります。

「割譲」された領土は正式に譲り渡された外国の領土となり統治権も移転します。

法律なども全て譲り受けた外国のものが適用されることになりその土地に住んでいた人々の国籍も変わります。

「割譲」の使い方

・『国境沿いの森を割譲する』
・『戦争の賠償として領土の割譲を要求される』
・『穀倉地帯を割譲してしまうと国の経済が成り立たなくなる』
・『沿岸部を割譲で手に入れれば海洋進出の夢がかなう』

「租借」と「割譲」の違い

「租借」と「割譲」の違い

「租借」「割譲」の違いは「領有権」です。

「租借」は領土の一部を貸し出し外国が統治していますが領有権そのものは貸し出しの国が保有しています。

実質的に外国が統治していても正式な領有権は元の国のままです。

「割譲」はすべての権利を含めて領土を譲り渡す行為を指します。

領有権も外国のものになるため譲渡された土地は基の国のものではなくなり正式に外国の領土として組み込まれます。

まとめ

まとめ

「租借」「割譲」は現代ではあまり使われる機会のない言葉ですが、世界を見れば今なおそのような状態にある土地や権利でもめている国が少なくありません。

実質的な統治権と正式な権利の両方に注目して違いを見分けてください。