何かの研究の際、学術論文を探すときには、いろいろな方法がありますが、最も多いのは原著論文を探すことです。
これは論文の原点でありそれを詳細に読み込むことによって、新しい理論を知る事ができます。
それでは、「原著論文」とはどういうものでしょうか。
また、「総説論文」との違いはどこにあるのでしょうか。
「この記事では、「総説論文」と「原著論文」の違いを分かりやすく説明していきます。
「総説論文」とは?
「総説論文」とは、一般に言われている学術論文とは異なり、「すでに発表されている研究内容をまとめたり解釈し直したりしている論文」のことで、「レビュー論文」とも言います。
通常は単一の研究分野における複数の研究結果を総論的に解説する形をとります。
したがって、「総括論文」の中では著者による新規の研究成果が示されることはありません。
目的としては、先行論文に関する詳細な分析と、それによる不明点や不足の部分を明らかにするという意味もあります。
英語では「review」あるいは「review article」と言います。
「原著論文」とは?
「原著論文」とは、一般に馴染みのあるる学術論文のことですが、定義としては「新規性」、「有用性」、「オリジナリティ」、「正確性」を持つ論文のことです。
すなわち、内容としては今までに発表された事がないという事と、他の人の研究成果と違うということが重要になります。
英語では、単に「article」あるいは「original article」と言います。
「総説論文」と「原著論文」の違い
「総説論文」と「原著論文」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つはともに「論文」であることは同じですが、根本的に目的が違います。
それは、「原著論文」が「新規性がありオリジナルである理論の報告」であるのに対して、「総説論文」は「すでに発表されている情報を総括したもの」であることです。
すなわち、「原著論文」の目的が「新規の発見の報告」であり、「総説論文」の目的が「既存の理論の解説」であるということを表しています。
「総説論文」の例文
「総説論文」の例文は以下のようになります。
・『総説論文はすでに発表されている情報をまとめたものです』
・『総説論文の目的は先行論文の徹底的な研究から始まります』
「原著論文」の例文
「原著論文」の例文は以下のようになります。
・『原著論文が一般的に言われている学術論文です』
・『原著論文に当たらなければ、その研究者の本来の考え方の全てを知ることはできません』
まとめ
この記事では、「総説論文」と「原著論文」の違いを、解説してきました。
学術論文を執筆した経験がある人にとっては論文執筆自体の大変さに加えて大きな関門が「査読」です。
「査読」の結果によっては、時間をかけて仕上げてきたその論文が採用されないこともありえるからです。
しかし、「査読」の仕組み自体は論文や掲載誌の権威を担保するためには最も重要なことなのです。