「妥当」と「打倒」は、「だとう」という同じ読み方でも、全く異なった意味を持つ言葉です。
この記事では、「妥当」と「打倒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「妥当」とは?
「妥当」は、「適切」や「適確」、「相応」、「適正」といった言葉に近い意味を持つ言葉です。
「妥当」とは、適切であること、を意味する言葉です。
いろいろな状況において、判断や対応などが適していることを「妥当」と言います。
「妥当」は、周りから見ても、決して無理のない、無茶のない、といったものとなります。
「妥当」の使い方
「妥当」は、「妥当です」や「妥当する政策」、「妥当性に欠ける」といった使い方に加え、「妥当な考え」や「妥当な方法」といったような言葉がたくさんあります。
「打倒」とは?
「打倒」は、「打破」や「打ち負かす」、「撃破」、「ひっくり返す」といった言葉に近い意味を持つ言葉です。
「打倒」とは、打ち倒すこと、打ち負かすこと、を意味する言葉です。
しかも、「打倒」の場合、非常に強い意味を込めた言葉となり、相手を二度と立ち直れないほどに打ち倒す、打ち負かす、といった意味があります。
そのため、非常に強い決意がうかがえる、そのような言葉となります。
「打倒」の使い方
「打倒」は、「打倒する」や「打倒した」といった使い方のほか、「打倒を目指す」や「打倒○○」といった形で用いられます。
「妥当」と「打倒」の違い
同じ「だとう」と読む「妥当」と「打倒」ですが、意味は全く異なります。
「妥当」は、実情によくあてはまっていること、適切であること、を意味する言葉です。
そして、「打倒」は、打ち倒すこと、打ち負かすこと、を意味する言葉です。
このように、同じ読み方といった共通点があるだけで、それぞれが持つ意味は何一つ共通点のない全く異なったものとなります。
そのため、決して入力ミスなど許されない言葉となります。
「妥当」の例文
・『同期の中で、彼がいち早く出世したことは、妥当な線だと考えられます』
・『あなたが、自分の夢を踏まえてA大学ではなくB大学を選んだことは、妥当な判断だと思います』
・『妥当な意見ばかりでは意味がない、なにか特化した意見を出せるものはいないか』
・『彼の妥当性に欠ける行為によって、どれほど周りの人間が迷惑していることか』
「打倒」の例文
・『長年の宿敵A高校、私たちは打倒A高校を目標にし、今まで練習を重ねてきました』
・『今の政権を打倒する決意で頑張ります』
・『打倒1組を目標に、体育祭の練習に打ち込みました』
・『独裁政治を行う支配者は、国民から打倒され、この国を追放されました』
まとめ
同じ読み方でも「妥当」と「打倒」のように、全く異なった意味を持つ言葉は少なくありません。
「妥当」は、「適切」と言い換えることができ、「打倒」は、「打破」と言い換えることができます。
このように、類語も全く異なった言葉になる「妥当」と「打倒」です。