妨げになることといった共通点がある「弊害」と「障害」には、どのような違いがあるのか。
この記事では、「弊害」と「障害」の違いを分かりやすく説明していきます。
「弊害」とは?
「弊害」には、害になることといった意味があります。
他に悪い影響を与えるものごとといった意味があり、他に悪影響を及ぼす事に対し「弊害」という言葉が用いられます。
何か邪魔なものや邪魔なことがあり、そのことによって悪影響が出ることが「弊害」です。
そのため、「弊害」は、「不都合」や「ダメージ」、「支障」、「妨げ」などと同じ意味となります。
「弊害」の使い方
「弊害」は、「弊害が出る」や「弊害をもたらす」、「弊害が生じる」といった使い方のほか、「弊害が少ない」、「弊害が多い」といった形でも用いられます。
「障害」とは?
「障害」には、妨げること、また、妨げる状況といった意味のほか、個人的な原因などによって心や身体が十分に機能しないといった意味があります。
その場所を通りたいと思っているのに、その場所に妨げになるようなものがあれば、それは「障害」です。
目的があり、それを行う必要があるにも関わらず、邪魔をしてくるようなものが「障害」となります。
そのため、「障害」は、「手数」や「妨害」、「差し障り」、「邪魔」などと同じ意味となります。
「障害」の使い方
「障害」は、「障害がある」や「障害となる」、「障害を乗り越える」などといった使い方のほか、「障害物」や「発達障害」、「電波障害」などといった言葉もあります。
「弊害」と「障害」の違い
「弊害」は、他に悪い影響を与えるものごと。
「障害」は、妨げること、心や身体が十分に機能しないこと。
といった意味があり、それぞれ、異なった意味を持つ言葉となります。
「弊害」は、「弊害」があることで、様々な害が周りにも発生する可能性があり、「障害」は、自分にとって不都合なもの、邪魔なものといった意味があります。
この点においても、「弊害」と「障害」には、違いがあります。
「弊害」の例文
・『今後も工場閉鎖の弊害がかなり生じることが考えられます』
・『何でも機械化が進み便利になったものの、それらを購入する費用の負担が大きくなるといった弊害が生じています』
・『リストラすることで経費を削減することができるかもしれないが、その分、残された人に弊害をもたらす可能性があります』
・『喫煙は健康に大きな弊害を及ぼすことがわかっています』
「障害」の例文
・『様々な障害を乗り越え、今の私たち夫婦がいると思います』
・『障害物競走のアイデアを出し合う』
・『私が暮らす一帯に電波障害が発生し、非常に困っています』
・『子供に発達障害があると言われたときは、ショックでした』
まとめ
このように、「弊害」は悪い害、悪い影響を意味し、「障害」は、邪魔になるもの、妨げになるもの、といった意味があり、それぞれ異なった意味を持つ言葉となります。