ビジネスや日常会話で「解く」と「説く」の使い分けに悩むことがあります。
一体どの様な点が違うのか、使い方や例文なども併せて紹介します。
「解く」の意味や使い方
「解く」の意味や使い方について紹介します。
「解く」の意味
「解く」には以下の通り数多くの意味があります。
「結んだり、縛ってあるものを緩めて分けること」「布の縫い合わせを抜いてほぐすこと」「もつれたものをほぐすこと」「身に付けていたものを外すこと」「命令や職務を辞めさせること」「態勢を中止すること」「心の緊張感をほぐすこと」「筋道通りに答えを出すこと」など、その時のシーンにより様々な意味になる言葉です。
「解く」の使い方
「解く」は「とく」「ほどく」と読み、基本的に「ほぐすこと」「答えを出すこと」という意味で使われます。
自分から何らかの行動を起こしてものごとに決着を付ける状態を表します。
文法的には「解く」「解ける」と自動詞・他動詞として使えます。
「説く」の意味や使い方
「説く」の意味や使い方について紹介します。
「説く」の意味
「説く」の意味は、「ものごとの道理や筋道を他人にさとすこと」「ものごとの事情を伝えること」「解釈を講義すること」という意味があります。
難しいものごとを人に対して詳しく伝える時の表現です。
「説く」の使い方
「説く」は、人に対して難しいことを説明するという意味で使われます。
文法的には「説く」の他に「説かれる」と受動態で使われます。
「解く」と「説く」の違い
「解く」と「説く」は、そもそも全く違う意味を持つ言葉であり、明確な使い分けがあります。
「解く」は、自ら何らかの行動を起こして「ほどく・ほぐすこと」「解放すること」「問題に答えを出すこと」に使われます。
「説く」は、人に対して「ものごとを詳しく話して聞かせること」に使われます。
動作の対象となるものと内容が全く違うので、誤用しない様にしましょう。
「解く」を使った例文と意味を解釈
「解く」を使った例文と意味を解釈します。
「プレゼン前に緊張を解く為に深呼吸をする」
プレゼンテーションの本番前で、非常に緊張している状態をほぐす為に、深呼吸をしたことを表しています。
「ほぐす」という意味なので「解く」を使います。
「難しい問題がやっと解けた」
数学や理科などで難しい問題を一生懸命考えて、理論や計算で答えを導き出したことを表します。
「答えを出す」とい意味なので「解く」を使います。
「説く」を使った例文と意味を解釈
「説く」を使った例文と意味を解釈します。
「教師が生徒に勉強の大切さを説いて聞かせた」
教師が生徒に対して、なぜ勉強が必要なのかを丁寧に教えて聞かせたことを表しています。
「話して聞かせること」なので「説く」を使います。
「僧侶が檀家に仏の教えを説く」
僧侶がお寺に集まった檀家に対して仏の教えについて解釈をすることを表しています。
「説教をすること」なので、「説く」を使います。
まとめ
「解く」と「説く」は言葉の意味が全く違います。
「ほどく・ほぐす」「答えを出す」か、「話して聞かせること」かという点で判断しましょう。