「家族」と「家人」の違いとは?分かりやすく解釈

「家族」と「家人」の違い言葉・カタカナ語・言語

似たような意味で使われる言葉に「家族」「家人」がありますが、このふたつの言葉はどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「家族」「家人」の違いについて解説します。

「家族」とは?

「家族」とは?

「家族」とは、「同じ住まいで生活を共にしている血縁者や配偶者」を指す言葉です。

日本では一般的に「親子や兄弟などの血縁関係もしくは配偶者とその縁者を意味する姻族関係にあるもののうち同じ家で同居している人」のことを「家族」と呼びます。

地域や文化によって「家族」の定義は異なり共同生活していなくても「家族」に含むこともあれば一緒に生活していても「家族」ではないケースも見られます。

社会を構成する共同体のうち最小限の共同体であり社会的なつながりだけでなく心理的、情緒的なつながりで強く結びついている集団が「家族」です。

本来は婚姻関係で結ばれた配偶者同士を基本い構成される集団を指しますが、近年は旧来から続く結婚観の大きな変化により家族間にも変化が見られます。

同性同士のパートナーシップやシェアハウスなど他人同士で行われる集団生活など新しい形の「家族」に対しても社会的な認知が高まりつつあることから従来型の家族の定義とは異なる「共に生活するもの同士」という広義の意味での「家族」が使われる場面が増えています。

「家族」の使い方

・『書類に家族構成を記入する』
・『家族の誕生日にケーキを買って帰る』
・『進路について家族に相談する』
・『海外赴任に家族も帯同する』

「家人」とは?

「家人」とは?

「家人」とは、「家にゆかりのある人」を指す言葉です。

「家人」という言葉は今ではあまり使われていないやや古い表現です。

「家人」「家」は現代における世帯のことではなく「家社会における家」を指しています。

「家人」の基本的な意味は「家の人」ですが指しているのは「一緒に暮らしている人」だけではなく「一族」「郎党」など「組織としての家に使えている家来」「組織としての家に出入りしている関係者」までを含みます。

現代ではあまり見られませんが一昔前までは血縁関係も姻族関係もない人間が一つ屋根の下で暮らしているというのは珍しいことではありませんでした。

家にやっかいになっている「居候」「食客」、学ぶために住み込んでいる「内弟子」「書生」など、今ではあまり見られない同居人が当たり前に存在していました。

「家人」という言葉はこういった「血縁や姻族関係のない同居人」をも含む表現です。

同居しておらず通っているものや強いゆかりのあるものまでも含む表現であり、意味合いとしては「家の関係者」に近しい言葉です。

「家人」の使い方

・『家人が迷惑をかけたことをお詫びします』
・『当家の家人が世話になったそうでお礼を申し上げます』
・『家人の不始末は投手の不始末である』
・『家人を守るのは当たり前のことだ』

「家族」と「家人」の違い

「家族」と「家人」の違い

「家族」「家人」の違いは「関係性」です。

「家族」は同居している血縁関係者や姻族関係者を指す言葉です。

家系図を作成したときに系図に登場する人間の中で一緒に暮らしている人が該当します。

「家人」は同居している人や家に頻繁に出入りしている縁のある人を指す言葉です。

直接的な血縁や姻族関係がない人で関係性が深ければ「家人」に含まれます。

まとめ

まとめ

「家族」「家人」はよく似た意味の言葉ですが、指している内容に違いがあります。

それぞれの言葉が指すものを正しく理解して使い分けてください。