「賜物」と「賜」の違いとは?分かりやすく解釈

「自己効力感」と「自己肯定感」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「賜物」「賜」の違いを分かりやすく説明していきます。

「賜物」とは?

「賜物」とは?

「賜物(たまもの)」とは、「神・天・運命などから恩恵として与えられたもの」を意味しています。

「賜物」という言葉は「上位者から下位者に下された恵み・恩恵」だけではなく、「神様仏様のような超越的存在者から祝福として与えられたもの」の意味合いも持っています。

「賜物」とは、「自分よりも上の立場にある神・天・人から与えられた価値のあるもの全般」を指している言葉なのです。

さらに「賜物」には、「努力・行動などの結果として得られた価値のあるもの(価値のある効果・成果)」といった意味も備わっています。

「賜」とは?

「賜」とは?

「賜(たまもの)」とは、「賜物の同義語」を意味しています。

そのため、「賜」という漢字一文字の言葉も、「神様のような上位者あるいは天(運命)から、恩・恵みとして与えられたもの」の意味を持っています。

「賜」というのは、「自分よりも上の立場(身分)の神・人から、祝福として下賜されたもの」を示している言葉なのです。

「賜」にも「賜物」と同様に、「ある行動をした結果として現れた価値のあるもの(何らかの効果があるもの)」を示しています。

「賜物」と「賜」の違い

「賜物」と「賜」の違い

「賜物」「賜」の違いを、分かりやすく解説します。

「賜物」「賜」は同義語であるため、意味の違いはありません。

すなわち、「賜物」「賜」は漢字表記が違っているだけで、どちらも「上位者から恩恵や祝いとして与えられたもの」を意味しているのです。

ただし現在の常用漢字表に記載されている「賜」には「シ」「たまわる」の読み方しかなく、「賜」の一字で「たまもの」とは読まないとされています。

そのため、常用漢字表に基づくのであれば、「賜物」でも「賜」でもなく平仮名で「たまもの」と書くのが正しい表記であるということになります。

一般的には、「たまもの」を名詞として解釈するなら「賜」を使い、動詞で「たまわった物」と解釈するなら「賜物」を使うのが適切であるという違いは挙げられます。

「賜物」の例文

「賜物」の例文

・『日本には清潔で美味しい水が大量にありますが、それらは水源のある山や水を蓄える河川の賜物なのです』
・『美しい容姿に抜きん出た身体能力を持つあなたのような存在は、天からの賜物と考えるべきでしょう』

「賜」の例文

「賜」の例文

・『彼は天賦の才能に恵まれていたわけではありませんが、ここまでスポーツ選手として活躍できたのは努力の賜なのです』
・『大勢の人が亡くなる大事故に巻き込まれたのに家族みんなが生きて帰ることができた奇跡は、神様からの賜であると思っています』

まとめ

まとめ

この記事では、「賜物」「賜」の意味の違いを分かりやすく解説しましたがいかがでしたか?「賜物」「賜」は同義語であるため、どちらも「神・天のような超越的存在から恩恵あるいは祝福としてたまわったもの」を意味しています。

動詞の名詞化と考えるなら「賜物」、名詞と解するなら「賜」を使うほうが妥当でしょう。

「賜物」「賜」の違い・例文について詳しくリサーチしたい場合は、この記事の解説を読んでみてください。