この記事では、「思わしくない」と「芳しくない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「思わしくない」とは?
好ましい状態ではない、よく思われる状態ではないです。
思わしいには、そうであってほしい状態、望ましい状態という意味があります。
「ない」は否定の意で、思わしいにないをつけると、そうであってほしい状態ではない、好ましい状態ではないという意味になります。
がん治療をしている人のことで説明をします。
がんを治すために抗がん剤治療を受け、がん細胞はなくなりました。
抗がん剤治療を受けると、副作用の影響で体力が落ちてしまうことがあります。
ある人はがん細胞はなくなったものの、体力が落ちてそこから以前のようなの状態になかなか戻れずにいました。
歩くのもやっとで、食事は以前のようにたくさん食べることはできません。
体力を回復させなければと思うものの、思うように体を動かせない状態です。
本人も周囲の人も、以前のように活発に動いて、よく食べる人になることが好ましい状態だと思っています。
しかし、そうはなかなかなりません。
この状態を「回復は思わしくない」といいます。
「思わしくない」の使い方
そうであってほしい状態ではないという意味で使用をします。
「芳しくない」とは?
好ましくはないという意味です。
芳しいには、好ましいものという意味があります。
「ない」は否定の意で、芳しいにないをつけると、好ましくはないという意味になります。
そうあってほしい状態ではない、望む状態ではないといった意味合いです。
成績のことで説明をします。
ある子は期末テストで数学の点数が30点でした。
平均点は60点です。
親としては平均点くらいはとって欲しいところですが、平均点には到底届かない点数です。
親からすると子どもの成績は望ましい状態ではありません。
このことは「成績が芳しくない」といいます。
今度は製品の売れ行きで説明をします。
ある製品を売り出したところ、1日に10個しか売れませんでした。
販売している側は1日50個売れることを考えていたのですが、その数字には到底及びません。
売れ行きは好ましい状態ではない、つまり「芳しくない」状態です。
「芳しくない」の使い方
好ましくないという意味で使用をします。
「思わしくない」と「芳しくない」の違い
2つの言葉の意味はほぼ同じで、どちらにも望ましくはない、そうあってほしいものではないという意味があります。
「思わしくない」の例文
・『成績は思わしくない』
・『状態は思わしくない』
・『評判は思わしくない』
・『犬の体調は思わしくない』
「芳しくない」の例文
・『売れ行きは芳しくない』
・『芳しくないと説明する』
・『芳しくない結果』
・『芳しくないと伝えられている』
まとめ
そうあってほしい状態ではないという意味を持っており、2つの意味に大きな違いはありません。
使われ方にも大きな違いはありません。