みなさんは「善知識」と「悪知識」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「善知識」と「悪知識」の違いを分かりやすく説明していきます。
「善知識」とは?
「善知識」は「ぜんちしき」と言う読み方をします。
この「善知識」とは「知識というのは知合いで友だちの意味」を持ち「善友」とも呼ばれている言葉であり、仏教での「指導者」を指しています。
いわゆる「良い友人や知人ということ」なのですが、「知識」はサンスクリットの「ミトラ」の訳で漢語として「友人・知人」を意味しているのです。
このことから「善知識」を「仏法を教え仏道に導いてくれる人のこと」で「師匠・仏道修行を励ましてくれる先輩・同志」のことを指すようになっていったのです。
「悪知識」とは?
「悪知識」は「あくちしき」という読み方をします。
この「悪知識」とは仏語で「悪法・邪法を説いて悪に誘い込む人」や「悪い師や友」ということで、「 誤った教えを説いて人々を迷わせてしまい仏の修行を妨げることをしたり不幸に陥れたりする悪僧・悪人」を指しています。
また「悪友」と言うこともできます。
「善知識」と「悪知識」の違い
ここで「善知識」と「悪知識」の違いをあらためて整理してみましょう。
どのような相違点があるのでしょうか?前述の通り、「善知識」は「仏法を教え仏道に導いてくれる人のこと」や「師匠・仏道修行を励ましてくれる先輩・同志」という意味を持つ一方で、「悪知識」は「誤った教えを説いて人々を迷わせて、仏道修行を妨げたり不幸に陥れたりする悪僧・悪人のこと」のことを指してます。
このことから「善知識」と「悪知識」は全く対をなす言葉と言えるのです。
「善知識」の例文
ここで「善知識」の例文を見ていくことにしましょう。
具体的には以下のような例文が考えられます。
・『彼は善知識とも言える崇高な存在の人だと思います。何故なら病める人たちに多くの愛を説いてきたからです』
・『善知識と呼べる人は私の近くにいてくれたなら、どれだけ心が安らぎ平穏な日々を過ごすことができただろうか?』
「善知識」の例文を見ると、多くの人々を苦しい世界から平和な世界に導いていく精神的な指導者のような人を指していう印象があります。
「悪知識」の例文
辻に「悪知識」の例文について見ていきましょう。
具体的な活用の仕方をしては以下のような文章が挙げられます。
・『悪知識としてこの世界に君臨してきたヤツはまさに悪魔そのものだ。しかし、ヤツを倒すことができる人間がこの世に存在しないことも事実だ』
・『彼はまさに悪知識そのものだな。これまでどれだけ多くの人間たちを不幸のどん底に叩き落して行ったか』
「悪知識」の例文を眺めていると、まるで小説の下りに登場してくるキャクターのようです。
まとめ
ここまで「善知識」と「悪知識」の意味や違いを説明してきました。
この2つの言葉はほぼ日常生活の中で使われることはないでしょう。
しかし、このような言葉があることを知っておくのもいいでしょう。