この記事では、「分相応」と「身分相応」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た雰囲気を持つ2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「分相応」とは?
「分相応」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「分相応」は「ぶんそうおう」と読みます。
「分相応」は、「その人の身分や能力にふさわしいこと。
その様子」という意味があります。
その人の社会的地位や、その人が持つ能力に見合った物事を、「分相応」と呼びます。
例えば、それほど勉強ができないタイプの人が、東大を目指すのは難しいかもしれません。
このような場合は、「東大を目指すより、分相応な大学を選ぶべきだ」などと進言するかもしれません。
また、30歳を過ぎても、大きな夢ばかり見ていて、何もしていないという人に対しては、「大きな夢もいいが、分相応な仕事をすることも大切だ」などと、「分相応」を使ったアドバイスを贈ることができるかもしれません。
「身分相応」とは?
「身分相応」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「身分相応」は「みぶんそうおう」と読みます。
「身分相応」は、「身分に合っていること。
その様子」という意味があります。
ちなみに「身分」には、「ある集団や組織における、その人の地位」という意味があります。
例えば、自分の地位にふさわしい服装をして、パーティなどに出かける時、「パーティに身分相応の服を着て行く」などという文章にできます。
また、新入社員が自動車通勤をするときに、先輩社員や重役よりも高級な車に乗っている時、会社内での地位にふさわしくないと感じられるかもしれません。
このような場合は、「身分相応な車に乗って会社に行く」などという文章を作ることができます。
他にも、「身分相応の暮らしをするため、無駄遣いをやめることにした」とか、「高級とは言えないが、身分相応な服を着て生活する」などという文章にできます。
また、セレブな一家に育った女性が、貧しい生活を送っているのを見た人が、「彼女の暮らしは、身分相応とは思えない」などと嘆くような文章を作ることができます。
「分相応」と「身分相応」の違い
「分相応」と「身分相応」の違いを、分かりやすく解説します。
「分相応」は、「その人の身分や能力にふさわしいこと。
その様子」という意味があります。
一方、「身分相応」は、「身分に合っていること。
その様子」という意味があります。
どちらの言葉にも「身分にふさわしいこと」という意味がある言葉になります。
ただし「分相応」には「能力にふさわしい」という意味も含まれています。
「身分にふさわしいこと」に限定している「身分相応」とは、その点が異なります。
まとめ
「分相応」と「身分相応」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。