この記事では、「痛む」と「傷む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「痛む」とは?
「痛む」には4つの意味があります。
1つめは、病気やケガなどによってズキズキなどの不快な感じがすることです。
走っていて転び、膝にすり傷ができたとします。
皮膚が切れて出血をしています。
このとき、この部位にズキズキとした感じがあることでしょう。
この感じを意味しています。
2つめの意味は、心につらさ、苦しさ、悲しさなどを感じるです。
大切にしていたペットがなくなりました。
10年以上一緒に暮らしてきた大切な家族です。
楽しいときも、つらいときも、一緒に過ごしてきて、このペットとはたくさんの思い出があります。
そんな大切な存在がいなくなってしまったので、心につらさや悲しさがあります。
これを「心が痛む」といいます。
3つめの意味は損をするです。
金銭についていいます。
給料日前で手元にはわずかしかありません。
そうであるにもかかわらず、後輩におごってあげなければなりません。
自分は損をした気分です。
こういった状態を指します。
4つめは迷惑に思うです。
「痛む」の使い方
肉体的、精神的につらい状態を指して使用します。
肉体的な意味では、病気やケガなどによってズキズキするような不快な感じをいいます。
精神的な意味では、つらい、悲しいといった状態をいいます。
「傷む」とは?
「傷む」には2つの意味があります。
ひとつは、物が傷ついたり、損なわれたりすることです。
革靴を長年履いていると、だんだんと革が変色してきたり、切れたりしてきます。
この状態を「靴が傷む」といいます。
建物でも、この言葉が指す状態になります。
大きな台風があると、屋根がの一部が破損したり、窓ガラスに傷ができたりすることがあります。
これは「建物が傷む」といいます。
建物の場合、長年人が住んでいなくて、このような状態になることもあります。
もう一つの意味は、食品が傷ついたり腐ったりして、好ましくない状態になるです。
みかんを室温で放置し続けると、カビが生えてくることがあります。
カビ毒がみかん全体にまわっている可能性があるので、食べるには好ましくないです。
「傷む」の使い方
傷ついたり、損なわれたり、悪くなったりすることを指して使用する言葉です。
「痛む」と「傷む」の違い
前者は、肉体的、精神的なものを指します。
ズキズキするような不快な感じ、苦しい感じ、つらい感じをいいます。
後者は、傷ついたり、悪くなったりすることをいいます。
特に物についていいます。
「痛む」の例文
・『胃が痛む』
・『寒さで膝が痛む』
・『このところ腹が痛む』
・『頭がズキズキと痛む』
「傷む」の例文
・『ほうれん草が傷む』
・『外に放置していたプランターが傷む』
・『屋根が傷む』
・『クリームが傷む』
まとめ
読み方は同じですが意味は異なる言葉です。
一方は不快な感じ、もう一方は悪くなることを意味しています。