この記事では、「飄々」と「淡々」の違いを分かりやすく説明していきます。
「飄々」とは?
「飄々」は「ひょうひょう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「風が吹く様子を表した音」という元の意味で、風が吹き抜ける時の音を言葉にしたものです。
2つ目は「風に吹かれて薄いものがひるがえる様子」という意味で、旗や洗濯物など薄いものが、風に吹かれて舞っている様子のことです。
3つ目は「足元がふらついている様子」という意味で、お酒に酔っているなどして足元がおぼつかない様子のことです。
4つ目は「あてもなくその辺を歩き回る様子」という意味で、特に目的もなく外をふらふらと歩いていることです。
5つ目は「考え方や行動が普通ではなく、つかみどころがない様子」という意味で、何を考えいてるかつかめない様子のことです。
上記に共通するのは「つかみどころがない」という意味です。
「飄々」の使い方
「飄々」は「風が吹く様子を表した音」「風に吹かれて薄いものがひるがえる様子」「足元がふらついている様子」「あてもなくその辺を歩き回る様子」「考え方や行動が普通ではなく、つかみどころがない様子」という意味で使われます。
形容動詞のタリ活用として「飄々たる風貌」などと使われたり、副詞として「風が飄々と吹く」などと使われます。
基本的に、風が吹き続ける様子や、転じて言動につかみどころがない様子に使われる言葉です。
「淡々」とは?
「淡々」は「たんたん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「色や味などが薄くてあっさりしている様子」という意味で、後から残る嫌な風味などがなく、すぐに消える様子のことです。
2つ目は「人の態度や動作などが、単調で変化に薄い様子」という意味で、人の言動が最初から最後までほとんど変化しない様子のことです。
3つ目は「こだわりがなく、けろりとした性格」という意味で、他のことを気にせずに、平静を保つ性格のことです。
4つ目は「水が静かに揺れる様子」という意味で、水がほとんど波を立てずに動く様子のことです。
上記に共通するのは「あっさりして薄い」という意味です。
「淡々」の使い方
「淡々」は「色や味などが薄くてあっさりしている様子」「人の態度や動作などが、単調で変化に薄い様子」「こだわりがなく、けろりとした性格」「水が静かに揺れる様子」という意味で使われます。
形容動詞タリ活用として「淡々たる川面」など使われたり、副詞として「淡々と話す」「淡々と歩く」などと使われます。
基本的に、風味が薄くてあっさりしている様子や、転じて人の言動が単調で変化がない様子に使われる言葉です。
「飄々」と「淡々」の違い
「飄々」は「風が吹き続ける様子」「言動につかみどころがない様子」という意味です。
「淡々」は「風味が薄くてあっさりしている様子」「人の言動が単調で変化がない様子」という意味です。
「飄々」の例文
・『荒野を風が飄々と吹き抜ける』
・『国旗が強い風にあおられて飄々とひるがえる』
・『彼はいつも飲み会に後から飄々と現れる』
・『上司は飄々としていて何を考えてるのかわからない人だ』
「淡々」の例文
・『色合いが淡々としていて目に優しい』
・『彼は事故の様子を淡々と語った』
・『彼女は元カレが目の前にいても淡々としている』
・『淡々と広がる湖を眺める』
まとめ
今回は「飄々」と「淡々」について紹介しました。
「飄々」は「つかみどころがない」、「淡々」は「あっさりしている」と覚えておきましょう。