「非合理」と「不合理」は非常によく似た意味を持っていて区別することが難しい言葉ですが、「非合理」と「不合理」の意味の違いを理解できているでしょうか?
この記事では、「非合理」と「不合理」の例文も紹介しながら、それぞれの意味の違いを分かりやすく説明していきます。
「非合理」の意味や使い方
「非合理」という表現は、「論理(ロジック)・道理に合っていなくて矛盾があるさま」を意味しています。
「非合理」は哲学用語として、「合理的な理性・知性や論理的な思考(ロジカル思考)ではとらえきれないこと」の意味も持っています。
「非合理」の使い方は、「非合理な価値を求める欲求が人を動かすことは多い」のように、「合理的な知性や理屈を超えているさま」を意味して使うという使い方になります。
また「非合理な習慣には賛成できない」のように、「道理や論理に合っていない時」にも使うことができます。
「不合理」の意味や使い方
「不合理」という表現は、「論理・理屈に合わず、思考や話に筋が通っていないこと」を意味しています。
「不合理」という言葉は「(非学術的で)一般的な場面・対象や対人関係のやり取りの矛盾」で使われやすく、「不合理なシステムを改善する」などの例文で使用できるのです。
「非合理」と「不合理」の違い
「非合理」と「不合理」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「非合理」というのは、「論理や道理に合っていなくて矛盾していること」を意味しています。
また「非合理」には、「合理的な理性(知性)や論理的な思考ではとらえきれないこと」を示す哲学用語としての意味合いもあります。
「不合理」は、「論理や理屈に合わず、筋が通らないこと」という「非合理」とほぼ同じ意味を持っています。
ただし、「不合理」のほうが「非合理」よりも、「日常的な場面・普段の対人関係でのやり取り」でより頻繁かつ自然に使われるという違いがあります。
「非合理」は「理性やロジックでは把握できない」という哲学用語の意味を持つように、「不合理」よりも「哲学・論理学・公式な場面」で使用されるという違いを指摘できるのです。
そのため、「彼の物言いは不合理です」のほうが「彼の物言いは非合理です」よりも自然な響きがあります。
「非合理」を使った例文と意味を解釈
「非合理」を使った例文を紹介して、その意味を解釈します。
「非合理な方法や価値観を採用することで、逆に思っている以上の創造性を発揮できることが多いのです」
この「非合理」を使った例文は、「非合理」の表現を、「合理的な知性・論理では発想できない方法や価値観を採用することで」という意味で使っています。
「不合理」を使った例文と意味を解釈
「不合理」を使った例文を紹介して、その意味を解釈します。
「彼は議会で不合理な主張を繰り返したため、議長から発言の一時停止を求められました」
この「不合理」を使った例文は、「不合理」の表現を、「彼は議会で道理・論理に合わない矛盾した主張を繰り返したため」という意味を持つ文章で使っています。
まとめ
「非合理」と「不合理」の意味の違いを詳細に説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「非合理」という表現は、「論理・道理に合わず矛盾していること」や「合理的な理性(知性)・論理ではとらえきれないを示す哲学用語」を意味しています。
それに対して、「不合理」という表現は「論理・理屈に合わず筋が通っていないこと」の意味を持っています。
「非合理」と「不合理」の意味の違いを調べたい時には、この記事の解説を読み込んでみてください。