この記事では、「おられる」と「いらっしゃる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「おられる」とは?
「おられる」は、丁寧語で、その場に居るという言葉を丁寧に言っている言葉です。
「おられる」自体の意味は、その場に存在するとかいるという意味で丁寧語の扱いについては、言葉を聞く側が話し手よりも上位の存在である場合使用するのが望ましい言葉になります。
「いらっしゃる」とは?
「いらっしゃる」は、尊敬語に当たり、その話題に触れる人物が自分よりも上位である場合、尊敬を込めて使用します。
「いらっしゃる」自体は、「おられる」と同じ意味ですが、尊敬を込めてその場に存在するお方であるという場合使用するのがこちらです。
「おられる」と「いらっしゃる」の違い
「おられる」と「いらっしゃる」の違いは、丁寧語と、尊敬語であるかという違いです。
「おられる」は、丁寧語で別に相手のことをものすごく立ててこの場にいると呼んでいません。
逆に、「いらっしゃる」は、相手が上位な存在であることをたてたうえでこの場に存在すると言います。
「おられる」の例文
・『どなたかお医者様はおられるでしょうか?』
この例は、緊急事態にあり、医者がこの場にいるかどうかを聞いた例です。
「おられる」は、丁寧語で緊急時でありながら医師の存在を丁寧に渇望しており、医師を探しているのがこの例になります。
「いらっしゃる」の例文
・『どなたかお医者様はいらっしゃるでしょうか?』
この例は、緊急事態でありながら医師という物を尊重しており、緊急時にあるが故医師の力を必要としていることを周囲に伝えています。
「いらっしゃる」は尊敬語であるため、丁寧な応対および、必要性について述べており、この例は医師が必要であると述べているのです。
なお、医師側は緊急時であることを聞いた場合、出来る限りの対応をしなければならず、対応できる範囲であれば医師は人命を尊重し助けなければなりません。
たとえ、助けを求めたのがテロリストであっても人命を優先してすくわなければならないのが医師です。
ですが、軍医であれば、相手がテロリストであると判明すれば、助けるのではなく命を奪う権利が与えられます。
まとめ
両者の言葉については、「丁寧語」と「尊敬語」という関係性です。
「おられる」は丁寧語でその場にいるということを丁寧に述べています。
丁寧語は、第3者を別に立ててその場に存在することを意味しません。
逆に、その場にいることをありがたく思う側が「いらっしゃる」でこちらは尊敬語であるが故、ありがたい存在がその場にいるという解釈になります。
例えば、緊急時にお医者様を渇望する場合、「おられる」と「いらっしゃる」であれば、「いらっしゃる」の方がその場に医師がいることがありがたいと述べているのです。
無論、医師側は、「おられる」だろうと「いらっしゃる」だろうと患者となり得る物を助ける義務があるのでどちらを聞いても患者を助けるでしょうが一応、「いらっしゃる」の方がありがたい存在を求めるという点は覚えておくとよいでしょう。