「ホーソン効果」と「ピグマリオン効果」の違いとは?分かりやすく解釈

「ホーソン効果」と「ピグマリオン効果」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「ホーソン効果」【ホーソンこうか】と「ピグマリオン効果」【ピグマリオンこうか】の違いを分かりやすく説明していきます。

「ホーソン効果」とは?

「ホーソン効果」とは?

人から注目されることでいい結果を出してみたいと思った人は、期待されるほどなんらかの方法で応えたいと思うようになります。

相手の期待に応えるべく、「頑張ろう」「挑戦してみよう」とやる気を引き出す好効果が生まれることを「ホーソン効果」と言います。

この効果が世の中に広まったのはアメリカにある工場でおこなわれた実験で、どのような環境によって人はより効率的に作業ができるか調べた結果、参加者はまずハーバード大学から依頼されたことに「選ばれた特別な者」と感じるようになり、積極的に参加しました。

複数人で実験に参加したことで他の人に見られているという意識が働き、より高いパフォーマンスができるようになったのです。

大変と感じる実験にも意欲的に参加し、人から褒められることで「他者肯定感」を高められた人は自己成長をうまくはかることにもつながりました。

「ピグマリオン効果」とは?

「ピグマリオン効果」とは?

周囲から期待を受けると「もっと勉強していい得点を出そう」「作業を頑張ろう」と思うようになり、驚くほどの好成績を出せるようになるのが「ピグマリオン効果」です。

この実験したのはローゼンタールというアメリカの心理学者であり、生徒が教師から期待されるほど高い得点が出せるようになり、学習成績も変わってくることが分かりました。

職場では部下が積極的に上司に話しかけたり、楽しく交流できるようになり、斬新で新しいイノベーションを生み出し、意欲的に仕事しようと行動する部下を育成できるようになるのも「ピグマリオン効果」です。

教師や上司など成功した立場の者から期待されることでより強い効果が生まれやすくなり、成績や成果を高められるわけです。

「ホーソン効果」と「ピグマリオン効果」の違い

「ホーソン効果」と「ピグマリオン効果」の違い

「ホーソン効果」「ピグマリオン効果」の違いを、分かりやすく解説します。

自分が選ばれた特別な者であるから、期待に応えようと成果を出すのが「ホーソン効果」であり、褒められればもっと頑張ろうという気持ちが高まり、質のいい仕事ができるようになり、使える人材に成長するわけです。

一方の「ピグマリオン効果」は言葉で期待している気持ちを伝えたり、その人の能力に応じた課題を与えることで高い成果を出せるようになるという違いが見られます。

「ホーソン効果」の例文

「ホーソン効果」の例文

・『人から注目されるような環境におくことでホーソン効果をうまく発揮できる』
・『ダイエットしている人としていない者を同じ部屋に待機させるだけでホーソン効果が期待できる』
人の数を増やし、注目されると人はよりその期待に応えなくてはいけないと思い、見た目を気にしたり、知識を身に付けるために学ぶようになるのが、この「ホーソン効果」に見られる影響です。

そんな効果は、どうも断ち切れないと思う人と断ち切った者を一緒の部屋に入れて長時間待機させるだけでも「頑張る」という気持ちになり、ダイエットが成功したり、タバコを禁煙できるのです。

「ピグマリオン効果」の例文

「ピグマリオン効果」の例文

・『仕事でいい成績を出すと上司に伝えた営業マンの売り上げが向上していくのがピグマリオン効果だ』
・『先輩社員から期待されることでピグマリオン効果が働き、お互いに業績や能力が高まる』
ほとんどいい成績を出せていない営業マンだけを集めたとき、「ピグマリオン効果」が発揮されると上司は期待する態度で接したことによって部下が応えるべく仕事に勤しみ、いい効果が出るわけです。

職場では後輩がやる気を出すと教育能力も上がり、結果、お互いにいい仕事ができるようになります。

まとめ

まとめ

どちらも期待しすぎたり、褒めすぎると逆効果をもたらす場合がありますので、適度に効果を出したい相手には接することが必要です。

注意点を踏まえたうえで「ホーソン効果」「ピグマリオン効果」を取り入れて、成果の出せる人に成長させてみるといいでしょう。