「ホーソン効果」と「プラセボ効果」の違いとは?分かりやすく解釈

「ホーソン効果」と「プラセボ効果」の違い専門用語・業界用語

仕事の効率は能力だけではなく心のスタンスによって左右されることが多く、特に有名なものとしては「ホーソン効果」「プラセボ効果」が有名です。

この記事では、「ホーソン効果」「プラセボ効果」の違いを分かりやすく説明していきます。

「ホーソン効果」とは?

「ホーソン効果」とは?

「ホーソン効果」とは労働者や患者が期待されていると感じることで、仕事や治療の結果が良くなるという現象です。

「ホーソン効果」は一種の思い込みと言われていますが、実際に1900年前半に行われた「ホーソン実験」によってしっかりとした調査が行われ結果が出ています。

この「ホーソン実験」では色々な要因が作業効率に及ぼす影響を調査するものでしたが、物理的な環境よりも他人や上司が信頼を与えて関心を高める方が作業効率を高めるものだと判明しました。

このことから「ホーソン効果」は仕事や治療において、上司や先生が期待や信頼を寄せることや、当人が信頼されていると実感することが効率を高める現象を表す言葉になりました。

「プラセボ効果」とは?

「プラセボ効果」とは?

「プラセボ効果」とは別名「偽薬効果」として有名であり、薬の中身が偽薬であっても患者が信じることで一定の改善が見られる効果を示す言葉です。

「プラセボ効果」に使われる偽薬や身体に害がない丸薬や飴玉が使われますが、効果があると信じることで精神的な安心感を得ることから身体の症状が改善するのが特徴です。

「プラセボ効果」に関しては医師の中でも意見が分かれており、客観的な症状の改善が出ているから効果があるという説や、客観的な症状の改善は見られないが精神にとって有用であるという説、偽薬の効果を一切認めない説など様々なものが存在します。

「ホーソン効果」と「プラセボ効果」の違い

「ホーソン効果」と「プラセボ効果」の違い

「ホーソン効果」は上司や先生などが信頼して注目することで、当人がそれを励みにして作業や治療の効率が上がる現象を示す言葉です。

「プラセボ効果」は当人が効果あると信じることで作業や治療の効率が上がる現象を示す言葉です。

他人が見ることを重視するのが「ホーソン効果」であり、他人から見られていると信じることが「プラセボ効果」という意味の違いも存在します。

「ホーソン効果」の例文

「ホーソン効果」の例文

・『上司の定期的な朝礼にはホーソン効果があると信じられている』
・『テレワークにおける上司の会議は、実際に会うよりはホーソン効果が減ると思います』

「プラセボ効果」の例文

「プラセボ効果」の例文

・『サプリメントはプラセボ効果も含まれていると思います』
・『プラセボ効果によってダイエットができると思っていたのですが、現実は厳しいですね』

まとめ

まとめ

人間は様々な感情を持って生きる存在であり、心のスタンス1つで作業や治療が大きく改善することも多く存在します「ホーソン効果」「プラセボ効果」も信じることによって様々な物事が改善する仕組みであり、適切に使えば色々なものが捗ります。

信じる者は救われるという言葉は宗教で使われますが、仕事や治療の場面でもこういった思い込みの力は有効なのです。