「財閥」と「コンツェルン」の違いとは?分かりやすく解釈

「財閥」と「コンツェルン」の違い専門用語・業界用語

似たような意味で使われる言葉に「財閥」「コンツェルン」があります。

企業グループなどに用いられる言葉ですがどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「財閥」「コンツェルン」の違いについて解説します。

「財閥」とは?

「財閥」とは?

「財閥」とは、「血族を中心に構成され市場を置いて多大な存在感を示す巨大資本集団」を意味する言葉です。

「財閥」「閥」という言葉には「属性や関係性によって形成される人の集まり」という意味があります。

軍事力によって形成される集団なら「軍閥」主義主張によってまとまる集まりなら「派閥」など、集団の基になっている属性や関係性と組み合わせることで特定の集団を指す言葉になります。

「財閥」とは「財力によりまとまっている集団」を意味します。

「財閥」と呼ばれるのは他を圧倒する財力つまり巨大な資本力があるからです。

背景に市場に影響力を行使したり世界規模で経営を広げたりといった財力を武器にいろいろと活動する集団が「財閥」です。

一般的に「財閥」という場合は「血族を中心に構成される資本集団」を意味します。

会社のように他人が集まって作り上げられた集団ではなく親や子、親戚や配偶者など「血のつながりを重視て形成される巨大資本を有する一族」のことを「財閥」としています。

本来は貴族主義的な血統主義により構成される巨大資本集団を意味していましたが、現在では企業グループや複合企業などのうち「特定の一族の移行により経営が左右されるような強い影響力を持つ集団」を指して「財閥」と呼んでいます。

「財閥」の使い方

・『財閥系企業は手続きに時間がかかりがちである』
・『財閥の主が住んでいた屋敷だけあってとても豪華だ』
・『新興財閥の総帥が総理大臣と会食した』
・『財閥といっても末端なので関わりはほとんどない』

「コンツェルン」とは?

「コンツェルン」とは?

「コンツェルン」とは、「頂点に立つ企業が株式保有などで傘下の企業を支配する統制的な企業集団」を意味する言葉です。

複数の企業が資本的なつながりによって結びつきを持ち形成される集団を「企業グループ」といいます。

企業グループにはお互いが対等な立場で参加するものもあれば支配と非支配の関係によって成立するものもあります。

「コンツェルン」とは企業グループの中でも最も支配的な正確の強い形態を指す言葉です。

「コンツェルン」では中心となる企業がグループに参加する各企業の株式を保有し実質的な所有者になります。

株式を保有する企業は企業グループの頂点に立つ存在として影響力を行使し経営方針を支持したり統合や合併を判断したりして影響力を行使します。

このような「特定の会社が他の会社を実質的に支配している企業グループ」「コンツェルン」です。

「コンツェルン」の使い方

・『コンツェルンによって市場が支配される』
・『コンツェルン豊部にふさわしい規模の企業グループ』
・『中小企業が協力してコンツェルンに対抗する』
・『世界規模のコンツェルンだが日本ではあまり知られていない』

「財閥」と「コンツェルン」の違い

「財閥」と「コンツェルン」の違い

「財閥」「コンツェルン」の違いは「血族関係」です。

「財閥」は独占的企業グループのうち血族や親族など血縁や婚姻を中心とするつながりで構成された一族によって支配されるものを指します。

「コンツェルン」はグループの形態やシステムは「財閥」と似ているものの血族以外も重要な地位を占めています。

まとめ

まとめ

「財閥」「コンツェルン」はとても良く似ていますが血縁や婚姻関係を重視するかどうかに違いがあります。

世界には多くの独占的企業グループがあるのでどのような集団なのか確かめてみてください。