この記事では、「企業ドメイン」と「事業ドメイン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「企業ドメイン」とは?
「企業ドメイン」とはその企業がどういった範囲や領域で活動しているかであり、その企業が取り扱っている事業です。
企業として活動、経営されているなら、何らかの事業を取り扱っているはずですが、それらのどのような活動、事業をしているかの全てが「企業ドメイン」になります。
車の製造だけしているメーカーであれば車の製造が「企業ドメイン」であり、製造だけでなく販売もしている企業であれば車の製造と車の販売が「企業ドメイン」です。
多角経営をしている企業は、手掛けている多種多様な事業の全てが「企業ドメイン」になります。
その企業がどんな分野でどんな事業をして経営されているのか、それをまとめた物が「企業ドメイン」です。
「事業ドメイン」とは?
「事業ドメイン」とは企業が取り扱っている事業の、誰に何をどのように販売しているかという内容の定義です。
事業内容を正確に定義することで、多角経営をする場合に、どの事業が主力や足手まといになっているか、どの事業に力を入れるべきか、どう発展させるかなどの管理がしやすくなります。
単純な事業とは違い、その企業が何のためにどういったビジネスをするかを決めるのが「事業ドメイン」です。
大まかな業界としては同じでもどんな客層を狙い、どのような商品やサービスを提供する、どんな店かと定義しているかによって、顧客の持っているニーズも、売上を伸ばすのに効果的な方法も変わってきます。
漠然と何を提供しているかだけでなく、誰にどのような何を提供するかまで詰めて定義することが「事業ドメイン」です。
「企業ドメイン」と「事業ドメイン」の違い
「企業ドメイン」と「事業ドメイン」の違いを、分かりやすく解説します。
「企業ドメイン」はその企業が取り扱っている全ての事業で、「事業ドメイン」はその事業がどのような顧客にどのような商品をどのような形で提供するかの定義です。
「企業ドメイン」は何をしている企業かを大まかに説明できる枠組みであり、営利団体として活動している具体的な内容の定義が「事業ドメイン」と言えます。
「事業ドメイン」はターゲットとなる顧客、事業としての客から見た機能、提供のために自社で使える技術によって定義されますが、「企業ドメイン」はどのような「事業ドメイン」があるかだけによって定義され、客層や商品、企業が使える技術などの内情は「企業ドメイン」と直接関係ありません。
そのため「企業ドメイン」だけ見ると他企業と似たりよったりの企業もありますが、「事業ドメイン」は経営戦略や企業内の事情によっても影響を受けるので千差万別です。
まとめ
字面が似ていてなにか難しく感じますが、簡単に言ってしまえば何の会社かが「企業ドメイン」で、具体的に何をしているのかが「事業ドメイン」です。
具体的な事業内容の定義は、経営戦略を決めるために非常に重要なものなので、言葉の意味は大雑把に覚えるだけで問題なくても、実際の内容まで軽く見てはいけません。
