この記事では、「機会損失」と「機会費用」の違いを分かりやすく説明していきます。
「機会損失」とは?
機会損失とは、きかいそんしつという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、事を行うのに最も都合の良いじきといった意味の機会の漢字に、そこないうしなうという意味がある損失の漢字を付け足す事で完成した言葉となっています。
だからこそ機会損失は、本来は得られるはずだった機会を失う事を意味するのです。
「機会損失」の使い方
機会損失は、本当なら得られるはずであった利益を得る事が出来なかった、という意味でビジネスシーンで使用される言葉となっています。
例えば新商品が飛ぶ様に売れているのに、生産数が少なかったために売り切れてしまい、本来は売れるはずだった個数を売る事が出来ない、といった状況を機会損失という言葉で表現するのです。
この様に機会損失は、ビジネスチャンスが到来しているのに、何らかの理由で本当なら得られるはずだった利益を逃してしまう、という意味合いで使われています。
「機会費用」とは?
機会費用とは、きかいひようという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、丁度良い折とかチャンスといった意味を持っている機会の文字に、ある事を行うのに必要な金銭等の意味を所有する費用の文字を加える事によって成立した言葉となっています。
そのため機会費用は、ある生産要素を別の用途に利用した時に得られたであろう最大利益を示すのです。
「機会費用」の使い方
機会費用は、実際には選択していない選択肢を選んで生産要素を駆使した場合に、得られたであろう最大利益という意味で使用される言葉となっています。
経済学に登場する考え方であり、仮にこうしていた場合はこの程度の利益が得られたあろうとの予測を表すのです。
「機会損失」と「機会費用」の違い
機会損失と機会費用の文字表記を並べて見比べてみれば、損失と費用という明確な漢字の違いに気付く事が出来ます。
ですが同時に、最初の文字が同じ機会であるため、使い分けの際に混同してしまう恐れのある組み合わせの言葉と言えるのです。
もっとも損失と費用という違いがあるため、実際に表す意味合いには違いがあり、そこを踏まえる事で無理なく使い分ける事が出来ます。
まず機会損失ですが、本来であれば得られるはずの利益を逃してしまったという意味で使用する言葉です。
一方の機会費用は、生産要素を実際に選択しなかった選択肢を選んで駆使していた場合に、得られたであろう最大利益を表す言葉となっています。
まとめ
2つの言葉は共に、最初に機会という同じ文字が使用されている言葉同士です。
ただしその後に続く文字が、損失と費用という形で違いがあるので、示す意味合いにも相違が見られます。
ちなみに機会損失は、品切れ等の何らかのトラブルが起こり逃してしまった、本来は得られるはずだった利益という意味を表現する際に使用される言葉です。
対する機会費用は、生産要素を別の選択肢に用いた場合に、得られるであろう最大利益を表現する言葉となっています。