この記事では、「金銭」と「現金」の違いを分かりやすく説明していきます。
「金銭」とは?
「金銭」には2つの意味があります。
ひとつは、社会に流通している品物の交換手段として用いられるものの総称です。
それ自体に価値があり、貯蓄にも使われます。
金属を溶かして鋳型に流し込んで作るものと、紙に印刷をして作るものとがあります。
日本の場合だと、10円硬貨、100円硬貨、1000円紙幣などがあります。
もう一つの意味は、金を溶かして鋳型に流し込んで作る銭のことです。
1つめの意味の場合は、銅や銀などの金属を溶かして鋳型に流し込んで作るものが含まれますが、2つめの意味は使用する金属が金の場合を意味しています。
金で作られたものは金貨といいます。
「金銭」の使い方
社会に流通している品物の交換手段として用いられるもの、貯蓄に用いられるものを指して使用する言葉です。
金属でできたもの、紙でできたもの、どちらも指します。
「現金」とは?
「現金」の主な意味は3つあります。
1つめは今手元にある金のことです。
その場で受け渡しができるものを意味し、銀行口座などにあるもののことではありません。
店で商品を購入する際の支払い方法には、クレジットカードを使う方法と、今手に持っている1000円札や500円硬貨などを使う方法とがあります。
「現金」は今手に持っている1000円札や500円硬貨などのことをいいます。
日本の場合は、1000円や500円以外の種類もあります。
2つめは、広く世間に認められていて使うことができる貨幣のことです。
金属でできているものと、紙でできているものとがあります。
小切手や手形などに対する語です。
3つめは、目の前の物事の損得や利害などによって、すぐに態度や主張を変えるさまです。
たとえば、ある仕事を人に頼んだとします。
この人はやりたくないといいます。
そこで、食事をおごるからという条件をつけました。
すると、さっきまで頑なに拒んでいたのに、ころっと態度を変えて仕事を引き受けてくれました。
こういった人を「現金なやつ」といいます。
「現金」の使い方
貨幣の意味で使われることが多いです。
特に今手元にある金のことをいいます。
「金銭」と「現金」の違い
社会に流通している、品物の交換手段や貯蓄などに用いられるものという意味が同じです。
「金銭」には金を溶かして鋳型に流し込んで作った銭の意味もあり、「現金」は手元にある金の意味もあります。
「金銭」の例文
・『金銭を渡す』
・『金銭を要求する』
・『彼とは金銭感覚が違う』
・『金銭的な支援をする』
「現金」の例文
・『現金で支払う』
・『手持ちの現金を数える』
・『現金5万円を手渡す』
・『現金を要求する』
まとめ
2つの言葉は、物の価値尺度として使用され、商品の交換の際に用いられるものの意味が同じです。
どちらもそれ以外の意味があり、その部分に違いがあります。