この記事では、「価」と「値」の違いを分かりやすく説明していきます。
「価」とは?
「価」とは人や物の値打ちを意味する言葉です。
特にそれを売買するならいくらのお金が必要か、どれくらいの金額が適正かというような、金銭的な意味があります。
買う、売る、商う、あたいなどの意味を持つ漢字に人偏を付けたものが旧字であり、由来からして商売やお金に関する、代金などの数値である事がわかる文字です。
そのためこの文字が使われる言葉は価格や物価など金額に関わる言葉が多くを占めていますし、そのような文字単体で「あたい」と読む「価」も、例にもれず金銭的な数字を指す言葉になります。
文字としては金銭的な物以外にも使われる文字ですが、「価」と単体で使われて、それを「あたい」という一つの言葉として使う場合は、金銭的な意味以外はなく、それと金額的に釣り合うもの、それの代金に相当するお金を指します。
「値」とは?
「値」とはなにかの数字や、釣り合うことを意味する言葉です。
計算の結果出てくる数字であったり、何かに匹敵するという表現のために、「値」を「あたい」と読んで使われます。
成り立ちとしては直に人に関わることという意味のある人偏が付いたものが「値」で、その直は多くの目で隠れているものを見るというところからできたという成り立ちの漢字です。
そのため「値」は誰から見ても共通している変わらない数字や価値という意味を持つ文字であり、それを一つの言葉として扱っている「値」も、物の金額を指すことも多いですが、釣り合いの取れる物や数字を指す言葉という意味合いになります。
「あたい」と読むこの言葉は、主に金銭的なものではなく、数字を指すのに使われたり、誰かの評価と釣り合っている相手を「あたい」するという形で使われる言葉です。
「価」と「値」の違い
「価」と「値」の違いを、分かりやすく解説します。
物の金額のような金銭的に釣り合いが取れるものを指す言葉が「価」で、数字や評判に能力などの面で釣り合いが取れるものを指す言葉が「値」です。
どちらも「あたい」と読み、お金に関する場面で使われますが、「価」はお金に関わることだけにしか使われません。
一方で「値」はお金に関することに使われることもあれば、何らかの数値や、同程度で釣り合いが取れているという意味で使われることもあります。
金銭的な意味という意味合いを込めた表現として使われるのが「価」で、何に関することかという制限なく様々な物事に対して区別なく使うことができる言葉が「値」です。
まとめ
基本的にあたいという場合、何にでも使えて汎用性が高い「値」が使われますが、それがお金や金額に関わることを意味する、表現するためには「価」の方が使われることもあります。
使われているのを見た時にはそうしたニュアンスの違いを読み取るべきですし、使い分けるときにも、お金に関わることが重要なら「価」で、そうでないなら「値」と使い分けましょう。