この記事では、「即する」と「則する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「即する」とは?
少しの狂いもなくある条件や事柄にあてはまることです。
地球温暖化対策のことで説明をします。
現在地球の温度が上昇しているとし、そのための対策が考えられています。
化石燃料が大量に使われる以前は、温室効果ガスのことを心配せずに生活ができたことでしょう。
また、政策なども温室効果ガスを考慮に入れずに済んだはずです。
しかし、事情が変わり、温室効果ガスをできるだけ発生させないような生活が求められるようになりました。
これまでのように化石燃料を大量に使用することはできないのです。
地球温暖化を食い止めるような事柄をしていく必要があります。
地球の環境に変化がでてきているという事柄にぴったりあてはまるような対策をする必要がある、このことを「気候変動に即する対策」などということができます。
「即する」の使い方
少しも狂うことなくある事柄にあてはまるという意味で使用をします。
狂いが見られる場合には使用しません。
日常会話で使われることは少なく、文章で使われています。
「則する」とは?
物事の基礎となる大本の部分に従うという意味です。
会社内で不正な行為をし、処分されることになった人で説明をします。
会社内にはルールのようなものがあり、それは明文化されていますます。
そこには、不正行為をしたものへの処分についても書かれています。
たとえば、降格をするとルールで定められていたとします。
これに従って不正行為をしたものを処分することを「規則に即して処分する」などといいます。
よりどころとなるものがあり、その通りに何かを行うことをこの言葉は意味しています。
よりどころがなく、適当に何かをすることではありません。
たとえば処分の場合だと、何となく気分でこうしようといったものは、この言葉が意味するものではありません。
これではよりどころになるものに従っているとはいえないからです。
「則する」の使い方
物事を成り立たせる大本となる部分に従うという意味で使用をします。
「即する」と「則する」の違い
「そくする」と読みが同じですが、意味は異なります。
「即する」はぴったりとあてはまることです。
少しも狂うことなく、ある事柄に調和するといった意味になります。
「則する」は従うという意味です。
よりどころとなるものがあり、それに逆らうことなくその通りにすることをいいます。
「即する」の例文
・『感情に即する文章』
・『社会に即する文学』
・『時代に即する』
・『現実に即する』
「則する」の例文
・『要件に則する』
・『規則に則する処分を検討する』
・『プロレスルールに則する』
・『法律に則する判断』
まとめ
「そくする」と読みが同じ2つの言葉ですが意味は異なり、一方は少しの狂いもなくあてはまること、もう一方は基礎となることに従うという意味を持っています。