この記事では、「国事」と「国政」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょう。
「国事」とは?
「国事」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「国事」は「こくじ」と読みます。
「国事」は「国家に直接関係すること。
特に政治にかかわること」という意味があります。
「国のために何かをすること」という意味があり、「国事に奔走する」という場合は、「国のために、走り回ること」を意味します。
幕末の志士たちは、外国の侵略から国を守るため、国のために走り回っていました。
そのため、「幕末の志士が、国事に奔走する」という文章を作ることができます。
また「国事行為」という言葉があります。
「国事行為」には、「国のために何かをすること」を意味します。
例えば天皇家がする「国事行為」は、「栄典を授与すること」「儀式を行うこと」など様々な種類があります。
このように、様々な人たちが、国のために何かをする行為を、「国事」と呼びます。
「国政」とは?
「国政」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「国政」は「こくせい」と読みます。
「国政」は、「国の政治」という意味があります。
立法・行政・司法のすべてを含みます。
「立法」は「法律を制定すること」という意味があり、国会で法律を作ることを意味します。
次に「行政」は、「内閣をはじめとする国の機関、また公共団体が、法律などに従い行う政務」という意味があります。
さらに「司法」は、「法律を適用して争訟を解決すること」という意味があります。
民事や刑事の裁判のことを意味します。
このように「国政」は、国で行われる、立法・行政・司法を含むすべてのことを指す言葉になります。
「国政を担当するのは、与党の仕事」などという文章を作ることができます。
「国事」と「国政」の違い
「国事」と「国政」の違いを、分かりやすく解説します。
「国事」は「国家に直接関係すること。
特に政治にかかわること」という意味があります。
一方の「国政」は、「国の政治」という意味があります。
基本的に、国に関する様々なことを、「国事」と言い、中でも特に政治に関しては「国政」と呼びます。
そのため、「国事」という広い枠の中に、政治を意味する「国政」という言葉が含まれているということなります。
また天皇家は、「国事」を担当しますが、「国政」を担当しないという決まりがあります。
「国政」は、主に政治家が担当するもので、「国事」は、天皇家をはじめ、様々な人が担当することがあるという違いがあります。
まとめ
「国事」と「国政」の違いについて見てきました。
2つの言葉はよく似ていますが、「国政」は、「国事」に含まれています。
政治に関することを抜き出して、「国政」と言うと覚えておくといいのではないでしょうか。
このように2つの言葉の意味の違いを知ることで、言い間違えることが少なくなりそうです。