この記事では、「祈る」と「願う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「祈る」の意味
「祈る」は「いのる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「神仏に自分の望みが叶う様に請い求める」という意味で、神仏の前で手を合わせたりお辞儀をしたりして、自分の望みが実現する様に心で請うことです。
2つ目は「神仏に心の救いを請い求める」という意味で、神仏をあがめて自分の忠誠度を誓い、精神的な救いを得ようとすることです。
3つ目は「心からその様になって欲しいと念じる」という意味で、自分の心のうちで、あるものごとがうまく行くようにと念じることです。
上記に共通するのは「望みが叶う様に請い求める」という意味です。
「祈る」の使い方
「祈る」は「神仏に自分の望みが叶う様に請い求める」「神仏に心の救いを請い求める「心からその様に望んで念じる」という意味で使われます。
動詞として「祈る・祈った」「祈る思い」などと使われたり、名詞として「祈りを捧げる」などと使われます。
基本的に、神仏に望みが叶う様に請い求めることや、転じて心からその様になって欲しいと念じることに使われる言葉です。
「願う」とは?
「願う」は「ねがう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「神仏に自分の望みが実現する様に請い求める」という意味で、上記で紹介した「祈る」が儀礼的なもので有るのに対し、精神的にそのように思うというニュアンスが強くなります。
2つ目は「望みが叶う様に請い求める」という意味で、自分の心の中で、そうあって欲しいと想うことです。
3つ目は「人に対してやって欲しいことを求める」という意味で、助けてほしいこと配慮して欲しいことを頼むことです。
4つ目は「国や自治体に申請すること」という意味で、公的機関に対して正式な手続きを通して依頼することです。
5つ目は「~していただく」という意味で、ビジネスで相手にやってもらうことを丁寧に伝える言葉です。
上記に共通するのは「依頼する」という意味です。
「願う」の使い方
「願う」は動詞として「神仏に自分の望みが実現する様に請い求める」「望みが叶う様に請い求める」「人に対してやって欲しいことを求める」「国や自治体に申請すること」「~していただく」という意味として使われます。
動詞として「願う・願った」と使われたり、副詞として「平和を願って黙祷する」などと使われたり、名詞として「お願い」などと使われます。
基本的に、神仏に対して望みを実現させて欲しいと強く思うことや、人に対してやって欲しいことを依頼することに使われる言葉です。
「祈る」と「願う」の違い
「祈る」は「神仏に望みが叶う様に請い求めること」「転じて心からその様になって欲しいと念じること」という意味です。
「願う」は「神仏に対して望みを実現させて欲しいと強く思うこと」「人に対してやって欲しいことを依頼すること」という意味です。
「祈る」の例文
・『初詣で第一志望に合格できる様に祈る』
・『祈るようなまなざしで合格発表を見入る』
・『プレゼンが是非成功する様に祈る』
・『戦場ジャーナリストである友人の無事を祈る』
「願う」の例文
・『親として子供が健やかに育つように願う』
・『感染症が収束してまた日常生活が戻ることを願う』
・『大企業に対してスポンサーになって欲しいと願う』
・『是非とも私共のホテルへお越し願います』
まとめ
今回は「祈る」と「願う」について紹介しました。
「祈る」が「念じる」、「願う」は「頼む」と覚えておきましょう。