「空ける」と「開ける」の違いとは?分かりやすく解釈

「空ける」と「開ける」の違い言葉・カタカナ語・言語

瓶を「あける」というときに使う漢字は二種類あります。

「空ける」と書きますか、それとも「開ける」と書きますか。

この記事では、「空ける」「開ける」の違いを分かりやすく説明していきます。

「空ける」とは?

「空ける」とは?

中の物を出したり、消費したりして、入れ物を何も入っていない状態にする、空になるという意味です。

また、建物や部屋の中にいた人が、そこを一時的に離れる、留守にするときや部屋、建物、土地などを占用していた人がそこをどいて、他の人が使えるようにすること、穴、空間、間隔などを作ったり広げたりするとき、指定された時間を自由に使えるようにするときにも使います。

「開ける」とは?

「開ける」とは?

出入口や容器の口などを閉ざしていた物を動かして、人や物が通り抜けられるようにする、開くという意味です。

また、錠がかけられているものを鍵で外すとき、閉じているものを、左右、上下、四方などに広げること、営業や興行活動を始めること、閉じていた自分の口や目を開いた状態にするときにも使います。

「空ける」と「開ける」の違い

「空ける」と「開ける」の違い

「空ける」「開ける」の違いを、分かりやすく解説します。

「空ける」「開ける」は、発音も抑揚も同じで、耳で聞いたときは同じになりますが、使い方や意味は全く違います。

「空ける」は入れ物や時間、空間を何もない状態にするという意味で、「開ける」は閉ざされている物を開く、店などを始めるという意味になります。

「空ける」の例文

「空ける」の例文

「空ける」の例文を紹介していきます。

・『トイレがなかなか空かないため、私は十五分ぐらい待っています』
トイレの中に人が入っていて使用中という意味になります。

「開かない」にすると、トイレの扉が開かないという意味に変わります。

・『あなたは来月の第一土曜日、午前中を空けられますか』
予定を空けておいてほしいときは「空ける」になります。

「開ける」だと意味が分からなくなるため使えません。

・『彼は私のために掃除して、一部屋を空けてくれました』
部屋の中の私物をどかして空にするときは、「空ける」になります。

「開ける」にすると、部屋の扉を開くという意味だけで、部屋の中には私物が入っていたり、中に人がいたりする可能性があります。

「開ける」の例文

「開ける」の例文

「開ける」の例文を紹介していきます。

・『彼がケージを開けたままにしていたため、ハムスターが脱走しました』
小動物はケージに入れておき、ケージを閉めておかないと見失ってしまいます。

「空ける」にすると、彼がケージに巣箱など何も入れていなかったため、ハムスターが嫌になって脱走したという意味になってしまいます。

・『私がもらったプレゼントを勝手に開けたのは誰ですか』
プレゼント包装されたものを開いて中身を見ることは「開ける」を使います。

「空ける」にすると、プレゼントを開けるだけではなく、中身まで抜き取ってしまうことになります。

・『彼女は土日だけ九時に店を開けることにしました』
店や劇場などを始めるときにも「開ける」と言います。

「空ける」にすると、店の中を空っぽにし、営業しないことになってしまいます。

まとめ

まとめ

「空ける」「開ける」は同じ発音ですが意味は違う、同音異義語になります。

「空ける」は空にする、間隔を置くこと、「開ける」は物を開く、始めるという意味です。

瓶を「空ける」は瓶の中身を取り出し空にすること、瓶を「開ける」は瓶には蓋があり、その蓋を開けて、中身を取り出せる状態にすることです。

たった漢字一つですが、間違えてしまうと、全く違う意味になります。

くれぐれも間違えないように気をつけましょう。