日本語には、読み方が同じでも異なった意味を持つ言葉はたくさんあります。
その中のひとつ「障害」と「傷害」はどのように違っているのか。
この記事では、「障害」と「傷害」の違いを分かりやすく説明していきます。
「障害」とは?
「障害」には主に2つの意味があります。
1つ目は、妨げることや何かを行う際に妨げとなるものや状況。
2つ目は、心や身体上の機能が十分に働かない状態。
そして、それにより活動が制限される状態です。
この心や身体上の機能が十分に働かない原因は、様々で個人的な原因や社会的ものなどそれぞれです。
このような意味から「障害」は、「不都合」や「差し障り」、「妨害」、「不調」、「病」などと同じです。
「障害」の使い方
「障害」は、「障害になる」や「障害を乗り越える」などといった形で表現されます。
また、「障害」を用いた言葉はたくさんあり、「障害物競走」や「電波障害」、「精神障害」、「身体障碍」、「発達障害」などがあります。
「傷害」とは?
「傷害」には、傷という漢字が用いられています。
「傷害」には、相手に傷をつけること、ケガをさせることといった意味があります。
他人の身体に何らかの傷をつける、つまり、危害を加えることに対し「傷害」という言葉が用いられます。
このような意味から「傷害」は、「危害」や「損害」、「ダメージ」、「外傷」、「負傷」などと同じです。
「傷害」の使い方
「傷害」の場合、「傷害を負わせる」、「傷害を加える」といった使い方が一般的です。
それに加え、「傷害」を用いた言葉はたくさんあり、「傷害事件」や「傷害罪」、「傷害保険」などがあります。
「障害」と「傷害」の違い
「障害」と「傷害」が持つ意味は全く別物です。
「障害」は、妨げることや何かを行う際に妨げとなるものや状況と心や身体上の機能が十分に働かない状態です。
そして、「傷害」は、相手に傷をつけること、ケガをさせることです。
このように全く異なった意味を持つため、打ち間違えなどに注意しなければいけない言葉の代表的なものとなります。
「障害」の例文
・『我がクラスは、障害物競走で優勝しました』
・『我が子に発達障害があると知らされたときは、人生の中で一番どん底を味わったような気持ちでした』
・『精神障害の治療のため、半年前から精神科に通っています』
・『彼は障害を乗り越え、見事、目標としていた国立大学に合格することができました』
「傷害」の例文
・『万が一に備え、傷害保険に加入することにしました』
・『不注意とはいえ、相手に障害を負わせてしまいました』
・『このまま彼は、傷害罪として罪を問われることになりそうです』
・『傷害罪と傷害致死罪とでは、どれほどの違いがあるのか』
まとめ
同じ読み方で、しかも、同じ「害」を用いているため、間違えやすい言葉となりますが、全く異なった意味を持つため、必ず入力ミスなどがないか確認が必要な言葉となります。