この記事では、「ゆえに」と「したがって」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ゆえに」とは?
「ゆえに」は、日本語の接続詞でだからと同じ意味を持ちますが、「ゆえに」の接続詞を用いるのは考える必要性はないうえでその結果が当然である場合、「ゆえに」という接続詞を使用します。
例を挙げますと、「氷は、冷たい、ゆえに氷なのだ」という文章は、氷は凍っているが故に冷たいから氷なのですと述べており、これは当たり前で考える必要性のない事実です。
逆に、事実が異なるかもしれないという場合、「したがって」になります。
「したがって」とは?
「したかがって」は、日本語の接続詞でだからと同じ意味です。
そのうえで「したがって」は、文章の接続において考えた末にそうだろうという事実を指します。
例を挙げますと、「氷が融けている、従って氷はもはや冷たいと言い切れない」とすれば、これは、氷というものは融けだしているが故水に近い存在に変化しているが故、氷の特性である、氷点下において個体となるという事実に反するが故、考えた末もはや冷たい存在ではないと述べているのです。
「ゆえに」と「したがって」の違い
両者の違いは、考えずともそうであるとわかっているかと、考えた末、そうなるなという違いです。
「ゆえに」は考えずともそうなることで、「したがって」は考えて答えを出したと覚えておくとよいでしょう。
「ゆえに」の例文
・『エンジンが始動しない、ゆえにエンジンが壊れたのだろう』
この例は、考えるまでもなく、エンジンが壊れたと称しています。
なぜなら、接続詞が「ゆえに」なのでこの接続詞においては考えずに理由を直感で問題の解決をしています。
「したがって」の例文
・『エンジンが始動しない、したがってバッテリーが怪しい』
この例は、エンジンが始動しないのは考えた結果によるとバッテリー付近が怪しいと予想しています。
「したがって」は、考えることを重要としており、このケースは考えた結果バッテリーあたりが怪しいと読んでいるのです。
まとめ
「ゆえに」と「したがって」については、だからというような接続詞と同じですが、示す結果が異なります。
「ゆえに」はいわば、考えをあまり持ってなく、直感で判断しているが故、実は異なる結果だったこともあり得ますが、「したがって」は、考えを持ったうえで考えた結果がこうだと述べています。
この2者は、自動車の故障で考えるとわかりやすく、「エンジンが始動しない、ゆえにバッテリー怪しい」や「エンジンが始動しない従ってバッテリーが壊れている」とした場合、「ゆえに」側は、あくまで原因を特定せずに考えもなく動かないという事情に対してマニュアル通りの対応をしているだけで「したがって」は、原因について考えておそらくこうだとしているため、両者の違いは考えを持って動くかどうかです。
むろん、「ゆえに」側の判断は間違いではなく、エンジンが動かない場合、バッテリーを疑えというのは正しい判断でマニュアルにおいてもその通りなので「したがって」のケースは、自動車に詳しい人物であるが故、バッテリー自体が損傷していることまで予測しているわけです。