「補償」と「賠償」はほとんど同じ意味合いを連想させる混同しやすい二つの言葉ですが、「補償」と「賠償」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「補償」と「賠償」の違いを詳しく説明していきます。
「補償」とは?
「補償(ほしょう)」という法令用語は、「違法行為ではない適法行為によって、相手に損失を与えたり迷惑をかけたりした時にそれを主に金品で補う(おぎなう)こと」を意味しています。
そのため、傷害罪に相当する暴行で、相手に与えた身体的危害に対してつぐないをする時には「補償」の言葉は使えません。
例えば、「企業が製造した不良品を原因とする補償金を得ることができました」などの文章で使えます。
「賠償」とは?
「賠償(ばいしょう)」という法令用語は、「相手の権利を侵害したり財物を損壊(窃取)するなどの違法行為によって与えた損害・被害を主に金品でつぐなうこと」の意味を持っています。
例えば、「被害者から損害賠償請求の訴訟を起こされました」などの例文で使用することが可能です。
「補償」と「賠償」の違い!
「補償」と「賠償」の違いを、分かりやすく解説します。
「補償」という言葉も「賠償」という言葉も、「相手に与えた損失・被害・迷惑を金品などで埋め合わせること」を意味していますが、「賠償」の「補償」との違いは「違法行為によって相手に与えた損害・被害に対して償いをすること」に意味の重点があることになります。
「賠償」という法令用語は「相手の金品を盗んだり相手の心身を傷つけたりする違法行為によって与えた損害を金品などで償うこと」を意味していますが、「補償」という法令用語は「違法行為ではない適法行為によって相手に与えた損失や迷惑を主に金品で補うこと」を意味しているという違いを指摘できます。
まとめ
「補償」と「賠償」の意味の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「補償」という法令用語は、「違法行為ではないが他者に損失を与えたり迷惑をかけたりした時にそれを金品などで補う行為」を意味しています。
それに対して、「賠償」という言葉は「他者の権利を侵害したり財物を損壊するなどの違法行為によって与えた損害をつぐなう行為」の意味を持っています。
「補償」と「賠償」の違いを詳しく調べたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。
