「ラテン系」と「ヒスパニック系」の違いとは?分かりやすく解釈

「ラテン系」と「ヒスパニック系」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「ラテン系」「ヒスパニック系」の違いを分かりやすく説明していきます。

「ラテン系」とは?

「ラテン系」とは?

「ラテン系」とは、ラテン語を起源とした言語を使っている、北アメリカ大陸以外のアメリカ大陸に民族のルーツがある人達のことです。

具体的に言うと南米大陸のほとんどの国にメキシコを足した範囲がラテン系になります。

使用言語がラテン語に起源があることがラテン系の条件であり、ラテン語自体はヨーロッパで生まれた言葉ではありますが、ヨーロッパの国は「ラテン系」に含まれません。

あくまでもアメリカ大陸の中で、ラテン語起源の言葉を使っている国の人や、そういった人たちを祖先に持つ人が「ラテン系」になります。

当然南米大陸の各国では人種も文化も多種多様なので、「ラテン系」と言っても外見的にも身体的にも十人十色であり、今アメリカ大陸でラテン語ルーツの言葉を使っている国に人としてのルーツがあるという点以外では、共通点は少ないです。

「ヒスパニック系」とは?

「ヒスパニック系」とは?

「ヒスパニック系」とはスペイン語を話す国の人や、そうした国に血筋のルーツを持つ人達です。

スペインはアメリカ大陸発見後、大規模に植民地化を進めたので、南米大陸にある多くの国とメキシコではスペイン語を用いており、それらの国の人やそれらをルーツに持つ人がアメリカ大陸の「ヒスパニック系」になります。

ただし「ヒスパニック系」はアメリカ大陸のスペイン語話者だけでなく、ヨーロッパのスペイン人やそれと血の繋がりのある人も「ヒスパニック系」です。

アメリカ大陸とは関係なく、スペイン語を使っている国と血筋や人種的に関係あるかどうかだけが、「ヒスパニック系」かどうかを決める基準になります。

「ラテン系」と「ヒスパニック系」の違い

「ラテン系」と「ヒスパニック系」の違い

「ラテン系」「ヒスパニック系」の違いを、分かりやすく解説します。

現在ラテン語を語源に持つ言語を用いているアメリカ大陸の国の人やそれをルーツに持つ人が「ラテン系」で、現在スペイン語を用いている国の人やそれをルーツに持つ人が「ヒスパニック系」です。

「ラテン系」はアメリカ大陸以外の国の人達は指しませんが、「ヒスパニック系」はアメリカ大陸以外の国でもスペイン語を用いているなら含まれます。

またアメリカ大陸の国々で見た場合、「ラテン系」はほぼ全ての南米大陸の国を含みますが、南米大陸でも数が多いブラジル人やブラジル人をルーツに持つ人は「ヒスパニック系」ではありません。

また「ラテン系」は歴史背景的に問題や悪い心象を持たれない言葉ですが、「ヒスパニック系」はスペインの元植民地という暗い過去を連想させる分け方なので、人によっては言葉自体にネガティブな印象や抵抗を覚えかねないという違いもあります。

まとめ

まとめ

アメリカ大陸の国に対して使われる場合、「ラテン系」はメキシコと南米全体を指すのに対し、「ヒスパニック系」だとポルトガル語を使うブラジルは含まないという違いがあります。

「ラテン系」であり「ヒスパニック系」の人も多いので、語源に左右される「ラテン系」と、今のスペイン語に左右される「ヒスパニック系」という違いは、しっかり理解しておきましょう。