「王家の谷」と「ピラミッド」の違いとは?分かりやすく解釈

「王家の谷」と「ピラミッド」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「王家の谷」【おうけのたに】と「ピラミッド」の意味や例文、違いを分かりやすく説明していきます。

「王家の谷」とは?

「王家の谷」とは?

エジプトのテーベを流れる大きな川として有名なナイル川西岸に岩山があり、この谷に古くから王家の岩窟墓群としてあるのが「王家の谷」になります。

古代のエジプトを作り上げた新王国時代に活躍した王たちが眠る場所でもあり、64もの墓があります。

東の谷には60の墓が、西には4つあり、観光客を圧倒します。

この墓が建てられた理由には盗難を避けるためトトメス1世が自分の墓の在り処を分からなくするためでした。

そのおかげで、ここに眠るツタンカーメンの墓の中にある財宝はすべて盗まれることはありませんでした。

墓にはKV1からKV64など番号がふられており、発見順に付けられています。

「ピラミッド」とは?

「ピラミッド」とは?

主に煉瓦と石を三角形に積み上げて造られたのが「ピラミッド」であり、エジプトの観光資源として一役かっている建造物です。

四角錐体という形状が独特であり、頑丈であるために崩れにくく、造られてから何千年建っても風化せずにその形をいい状態で保っています。

中に入れる入り口があり、道を辿って行けばかなり権力があった王や王妃のミイラが入ったお棺が置かれている大きな墓です。

紀元前2700年頃から建設した墳墓として知られている「ピラミッド」を造るために多くの奴隷が導入され、長い年月かけて石を積み上げました。

大きさも大小とあり、一番大きなクフ王の建造の高さは146、基底の一辺が230メートルとなります。

「王家の谷」と「ピラミッド」の違い

「王家の谷」と「ピラミッド」の違い

「王家の谷」「ピラミッド」の違いを、分かりやすく解説します。

どちらも頑丈な石であるため、長年に渡り過酷な状況下の中でも朽ち果てることなく中に入れたミイラや金品はいい状態のまま保存できます。

しかし、王や王妃の墓の在り処を人々に知られないようあえて谷を選んだのが「王家の谷」であり、ミイラや装飾品、宝飾品が盗賊に狙われないようにしています。

「ピラミッド」は民や他国の者に威厳と権力を誇示するためにあえて人工的に大きな墓を建てさせたものが「ピラミッド」という違いがあります。

「王家の谷」の例文

「王家の谷」の例文

・『王家の谷からは共同墓地が発見され、約50体ものミイラが発見された』
・『トトメス1世やラムセス1世、アイ王などの王墓が発見された』
2014年には50体ものミイラが保存のいい状態で見つかり、話題となりました。

そんな「王家の谷」からは歴代の有名な王の墓がどんどん見つかっており、セティ1世やハトシェプスト女王が眠る墓まで見つかりましたが、遠くから見るとほとんど崖にしか見えない場所であり、盗賊を翻弄するわけです。

「ピラミッド」の例文

「ピラミッド」の例文

・『地下の埋葬室に眠るミイラや宝飾品を紫外線や高温から守るのがピラミッドだ』
・『死者のために行われる祭事の際に民や王族が集まれる場所となるのもピラミッドの良さだ』
一切の光が差し込まない地下には、国の権力者のミイラや宝飾品を何千年と保管するためには紫外線や高い気温、湿度などを考えたうえで最適な暗闇で保管しなければなりません。

そのようなことも計算して建てられている「ピラミッド」は、定期的に行われる死者への祭りする場所として選ばれています。

まとめ

まとめ

どちらも権力がある王家の者のために建てられたものですが、「王家の谷」は自然が生み出した谷を利用したものであり、在り処を知られないようにする墓です。

「ピラミッド」は多くの労力と時間をかけて建てられたもので、崩れないように切り出した石を積み、光が中に差し込まないように考えられているだけではなく、王家の威厳を誇示する墓と覚えておくといいでしょう。