「惑星」と「恒星」は宇宙に存在する星の一部ですが、定義や特徴などが異なるため区別して認識する必要があります。
この記事では、「惑星」と「恒星」の違いを分かりやすく説明していきます。
「惑星」とは?
「惑星」は「わくせい」と読む言葉で、「恒星の周りを公転する比較的大きめの天体」のうち、「重力によって丸い形状になっており、公転の軌道上に衛星以外の天体が存在しない」という条件を満たす天体のことを指します。
星座と星座の間を惑うようなイメージで動くことから「惑星」の名が付いたといわれています。
現在太陽系に存在する「惑星」は「水星」、「金星」、「地球」、「火星」、「木星」、「土星」、「天王星」、「海王星」の8つで、かつては上記に加えて「冥王星」が太陽系の「惑星」に含まれていましたが、研究の進歩によって2006年に「準惑星」に変更されました。
なお、「準惑星」は「惑星」に必要な条件のうち「公転の軌道上に衛星以外の天体が存在しない」という要件を満たさない天体を指します。
「恒星」とは?
「恒星」は「こうせい」と読む言葉で、「中心部分で核融合をおこない、そのエネルギーによってみずから光を放つ星」や「ヘリウムや水素といったガスによって形作られている星」、「位置関係の変化が少ない星」のことを指し、夜空に見える星のほとんどが「恒星」であると考えられています。
「恒」には「永久に変わらない」といった意味があり、「恒星」同士の相対的な位置関係の変化が少なく常に同じ位置にあることから「恒星」の呼称がついたとされ、不動の星という特徴が星座の誕生にもつながりました。
「恒星」の中で特に有名なのは「オリオン座のベテルギウス」、「おおいぬ座のシリウス」、「こいぬ座のプロキオン」で、上記3つの星を線で繋いだのが冬の夜空で見られる「冬の大三角」です。
なお、太陽系に存在する「恒星」は太陽のみとなっています。
「惑星」と「恒星」の違い
「惑星」と「恒星」は双方とも宇宙に存在する星のことですが、それぞれの特徴や動きなどに違いがあります。
「惑星」がみずから光を発することがないのに対し、「恒星」はみずから光を放射するという特徴があります。
また、「惑星」は「恒星」の周囲を公転する天体のことを指しますが、「恒星」は位置や距離関係の変化が少ない星のことを指します。
また、それぞれを構成する主な成分にも違いがあります。
「惑星」のケースでは、主な成分が「金属や岩石」である場合は「地球型惑星」にカテゴライズされ、「ヘリウムや水素といったガス」である場合は「木製型惑星」に分類されます。
「恒星」については「ヘリウムや水素を中心としたガス」が主な成分となっています。
まとめ
「惑星」と「恒星」は「星」と一括りにされがちですが、「光の放射」や「位置関係の変化」、「主成分」などに違いがあることが分かります。
ぜひ参考にして両者の違いを学び、言葉だけでなく宇宙や星についての知識を深めてください。