「十分」と「充分」の違いとは?意味を詳しく解釈

「十分」と「充分」の違い言葉・カタカナ語・言語

「十分」「充分」はよく似た意味合いを持っている紛らわしい同音異義語ですが、「十分」「充分」の意味・使い方の違いを正しく理解できているでしょうか?

この記事では、例文とその解釈も紹介しながら、「十分」「充分」の意味の違いを分かりやすく説明していきます。

「十分」の意味や使い方

「十分」の意味や使い方

「十分(じゅうぶん)」という表現は、「満たされていて不足がないさま」「特に物理的・数量的に満たされていて、足りないという問題がないこと」を意味しています。

「十分」の表現の使い方は、「十分な数の商品を仕入れることができました」のように、「不足分がなくて数量が満たされている時」に使うという使い方になります。

「十分」を使う時には、時間の単位を示す「十分(じっぷん)」と混同しないように気をつけましょう。

「充分」の意味や使い方

「充分」の意味や使い方

「充分(じゅうぶん)」という表現は、「満たされていて足りない部分がないさま」「特に精神的・感覚的に満たされていること、満足していること」といった意味を持っています。

「充分」という言葉の起源は「十分の当て字」であり、元々はまったく同じ意味合いでしたが、次第に「充分」の表現に「精神的・感覚的な満足」の意味のニュアンスが生まれました。

「充分」の表現の使い方は、「先生には充分に貢献していただきました」のように、「精神的に満たされているさま、満足しているさま」を指示して使うという使い方になります。

「十分」と「充分」の違い

「十分」と「充分」の違い

「十分」「充分」の意味の違いを、分かりやすく解説します。

「十分」という表現は、「満たされていて不足がないさま」を意味しています。

「十分」は特に、「物理的・数量的に満たされていて不足がないこと」を意味する言葉なのです。

それに対して、「充分」という表現は「十分」と同じく、「満たされていて不足するものがないさま」を意味していますが、特に「精神的・感覚的に満たされていること、満足すること」の意味合いを持っているという違いを指摘できます。

ただし、元々からあった言葉は「十分」のほうであり、「充分」という表現は「十分」から派生して作られた「当て字」ですので、基本的な意味は同じであると解釈できるでしょう。

「十分」を使った例文と意味を解釈

「十分」を使った例文と意味を解釈

「十分」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「これだけの肉や野菜の材料があれば、美味しい鍋料理を作るのに十分です」

この「十分」を使った例文は、「十分」という表現を、「美味しい鍋料理を作るための肉・野菜の数量が満ち足りている」という意味合いで使っています。

「充分」を使った例文と意味を解釈

「充分」を使った例文と意味を解釈

「充分」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「ゴールデンウィークの連休は、家族と一緒に旅行をして充分に楽しむことができました」

この「充分」を使った例文は、「充分」という表現を、「家族と一緒に旅行をして、精神的に不足なく満たされて楽しむことができました」という意味を持つ文章で使っています。

まとめ

まとめ

「十分」「充分」の意味の違いを分かりやすく解説しましたが、いかがだったでしょうか?

「十分」というのは、「満たされていて不足がないさま」「特に物理的・数量的に満たされていること」を意味しています。

それに対して、「充分」というのは「不足することがなく満たされているさま」「特に精神的に満たされていること」の意味合いを持っています。

「十分」「充分」の意味の違いを詳しく知りたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。