この記事では、「訓令式」と「ヘボン式」の違いを分かりやすく説明していきます。
「訓令式」とは?
「訓令式」は、「ヘボン式」というローマ字で日本語を作り出す際に生まれた方法をさらに改正したものです。
なぜ改正したかですが、旧「ヘボン式」は、ローマ字を日本語に置き換える過程で英語の発音っぽくて日本語じゃないみたいという批判がありまして、急遽生み出したのがこの「訓令式」なんですが、実はこの「訓令式」あまり広がりませんでした。
なぜなら、「ヘボン式」に慣れたものからすれば、「ヘボン式」でいいじゃんという声が上がり普及しませんでした。
「ヘボン式」とは?
「ヘボン式」は、ローマ字で日本語を書き記す方法のことで、アメリカの宣教師であるヘボンさんが医療の発展のために書き記した和英辞書の方式のことです。
簡単に言いますと、日本語をローマ字でしるし、その内容を英語に翻訳するというもので、イタリアよりの発音に変換することでローマ字で日本語を書き記したものになります。
「訓令式」と「ヘボン式」の違い
両者の違いは、和英辞書においてローマ字表記をする際、政府が考えたものか、アメリカ人が考えたかという違いです。
「ヘボン式」はアメリカの宣教師の意志が考えたもので、「訓令式」は日本人が考えたのですがあまり普及しませんでした。
「訓令式」の例文
・『訓令式表示は実は達成されていないローマ字表記である』
この例は、実は、訓令式というローマ字表記は1937年に発足しましたが実は失敗しているという例で統一されなかったというお話です。
というのも、「ヘボン式」に慣れすぎた人民からすれば、今更新しいローマ字表記を知ったところでどうなの?という問題になり、普及しなかったのです。
「ヘボン式」の例文
・『日本人がパソコンでローマ字打ちをする際、たいていがヘボン式である』
この例は、パソコンで文字を打つ際のローマ字打ちは大抵「ヘボン式」であるという例になります。
例を挙げれば、sha, shu, shoなどが「ヘボン式」でこちらを多用しているという例です。
まとめ
「訓令式」については、要は、「ヘボン式」が和英辞書に定着した際、日本独自でローマ字で日本語に置き換えようという試みを日本政府が行ったのですが、すでに「ヘボン式」というものが定着していたさなか、独自の日本語のローマ字表記を定義したところ不評だったということです。
よって、一応、学校では、「訓令式」を習うんですが、皆さん「ヘボン式」を使ってます。
その理由は、実は日常生活のローマ字表記は「ヘボン式」なので駅名や地名のほか漫画などに出てくるローマ字表記ですら「ヘボン式」なのでこちらの方が強く刷り込まれており、言い方が悪いのですが、日本独自のローマ字表記というものは普及していないと言ってよいでしょう。
その証拠に、空港や高速道路ですら「ヘボン式」で場所を指してますので「訓令式」はまず日常では目にしないと考えてよいでしょう。