この記事では、「以下同文」と「以下省略」の違いを分かりやすく説明していきます。
「以下同文」とは?
「以下同文」とは後の文章は先に読んだ物と同じなので省略するという意味の言葉です。
卒業証書のように、文章と贈る側の名前という大部分の内容が同じで、贈る相手への名前だけが違うというようなものが数多くあり、それらをそれぞれの相手へと読み上げた上で渡す必要がある場合に使われます。
最初の1つだけは全文を読み上げ、2つ目以降は違う点だけを読み上げた後に「以下同文」と付け加えて、同じ部分を省略する形です。
「以下同文」で内容を省略する場合、異なっている部分は、省略されるすでに読み上げたものと同じ文章より前にあることが必須です。
また人数が多くとも多少の文章であればすべて読み上げる事ができるので、「以下同文」が使われるのは、一々すべてを読み上げていては時間がいくらあっても足りないくらい、長い文章であることが殆どになります。
「以下省略」とは?
「以下省略」とは文章や何かの繰り返し行う必要がある行動を切り上げて、残りを省くことを指します。
特にこれ以降も文章は続いているものの、そこから先は省略しているという場合に使われる事が多いでしょう。
なぜ省略するかの理由はいくつかあり、誰でも先が予想できて実際にその予想通りだから、あえて言うまでもない内容だから、一覧表などで区別のために触りの文章を記載したものの全文を載せるスペースはないからなどがあります。
文章に関して「以下省略」を使う場合、すでに一度その内容を表示したか、あるいは読み上げたかは無関係です。
一度も読み上げられたり記載されていない文章を省略することもあれば、一度読み上げたから「以下省略」で済ませることもあります。
「以下同文」と「以下省略」の違い
「以下同文」と「以下省略」の違いを、分かりやすく解説します。
すでに読み上げた内容と同じ文章なので省略するという意味の言葉が「以下同文」で、それ以降を省くという意味の言葉が「以下省略」です。
「以下同文」は文章を指してのみ使われますが、「以下省略」は文章を指して使われることがほとんどであるものの、誰かの前で行い繰り返しになる作業を省略する時に使われることもあります。
文章に対する「以下同文」と「以下省略」の違いとしては、「以下同文」は先に一度全文を読み上げてからでないと使えませんが、「以下省略」は読み上げていなくても使える言葉です。
また省略理由についても、先のものと「以下同文」は同じ文章だからという理由ですが、「以下省略」の場合は省略する理由は様々で、特定の理由でのみ使われるというわけではありません。
まとめ
「以下省略」は省略する、しているということを表すだけの言葉ですが、「以下同文」は省略することと省略する理由を一度に表している言葉でもあります。
ただし「以下同文」はすでに一度全文を読み上げている、その上でほとんど同じ文章をその場で読み上げる必要があるという場面でしか使えないので、使える場面は限定的です。