この記事では、「手配」と「手続」の違いを分かりやすく説明していきます。
「手配」とは?
「手配」には2つの意味があります。
ひとつは、物事を行う前に役割や段取りなどを決めたり、必要なものを整えたりすることです。
何かをする段階になって、役割や段取りを決めたり、用意をしたりすることではなく、何かを行う前にあらかじめ決めたり、用意したりすることを意味します。
来客があったとします。
ちょうど昼時だったので食事をすることになりました。
手料理には自信がないため、出前を取ることにしました。
出前を取ったのは、来客がある前です。
この人はきっと昼ご飯を食べていくだろうと思っていたので、来客がある前に飲食店に連絡をして用意をしておいたのです。
来客があって慌てて行っているのではありません。
こういった前もって役割などを決めたり、用意をしたりすることを「手配」といいます。
もう一つの意味は、犯人や容疑者を逮捕するために、指揮・命令を出して人員などを配置しその活動をすることです。
「手配」の使い方
前もって決めたり、用意をしたりするという意味で使用をします。
そのときになって行う場合には使用をしません。
また、犯人や容疑者を逮捕するために行われる事柄の意味では、事件について使われています。
「手続」とは?
「手続」には2つの意味があります。
ひとつは、物事を行うのに必要な順序です。
結婚をするときには、まずは両親に挨拶をします。
それから、正式に婚姻届けを出して、結婚式をあげるなどします。
最初に結婚式をあげて、それから両親に挨拶をするのは、順番が逆です。
物事によっては行う順番があります。
もう一つの意味は、あることをするのに必要な、定められた順序ややり方に従った処置です。
学校に入学をするためには、定められた用紙に定められたことを記入し、定められた場所に提出する必要があります。
定められている事柄を行うことで入学できます。
このときの処置を「手続」といいます。
「手続」の使い方
順番ややり方が決められている物事について使われます。
「手配」と「手続」の違い
「手」という漢字を使用している点が似ていますが、意味は異なります。
「手配」は前もって決めたり、用意をすることです。
そのやり方は定められている場合もあれば、そうでない場合もあります。
「用意」という意味合いになります。
「手続」は決められた順番ややり方で行うことです。
前もって何かをするという意味合いではありません。
「手配」の例文
・『手配が済んだ』
・『ホテルの手配をする』
・『レンタカーの手配をする』
・『2週間目に手配をしました』
「手続」の例文
・『手続が完了しました』
・『複雑な手続』
・『手続が面倒だ』
・『今月中に手続をしてください』
まとめ
一方は前もって用意をすること、もう一方は決められた順番ややり方に従った処置のことで、2つの言葉の意味は異なります。