この記事では、「繰る」と「捲る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「繰る」とは?
「繰る」は「くる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「細長いものを、端から順番に引き出すこと」という意味で、糸やひもなどを端から引き出して物を巻いたりまとめたりすることです。
2つ目は「左右に動かして移動させる」という意味で、滑らせす様に送って動かすことです。
3つ目は「順番に数える」という意味で、ひとつずつ順番に追っていくことです。
4つ目は「つづってひとまとめにしたるものを順にめくる」という意味で、束にまとまっている紙をめくり上げることす。
5つ目は「手元から勢いよく出す」という意味で、「繰り出す」として使われます。
上記に共通するのは「順番に動かす」という意味です。
「繰る」の使い方
「繰る」は「細長いものを、端から順番に引き出すこと」「左右に動かして移動させる」「順番に数える」「つづってひとまとめにしたるものを順にめくる」「手元から勢いよく出す」という意味で使われます。
動詞して「繰る・繰った」と使われたり、副詞として「ページを繰ってさがす」などと使われます。
基本的に、細長いものを順番に引き出すことや、つづられているものを順番にめくることに使われる言葉です。
「捲る」とは?
「捲る」は「まくる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「物の端を外側に巻いて丈を短くする」という意味で、布や紙など薄手のものを巻きながら上にあげることです。
2つ目は「覆っていものをはがす」という意味で、上に載っているものや、外側にかぶさっているものの一部を持ちあげることです。
3つ目は「追い立てる」という意味で、背後から激しく追って来ることです。
4つ目は、動詞の連用形に付き「ずっとその動作を続ける」という意味で、「食べ捲る」「走り捲る」などと使われます。
上記に共通するのは「巻くように動かす」という意味です。
「捲る」の使い方
「捲る」は「物の端を外側に巻いて丈を短くする」「覆っていものをはがす」「追い立てる」「ずっとその動作を続ける」という意味で使われます。
動詞として「捲る・捲った」と使われたり、副詞として「手で捲って見る」などと使われます。
基本的に、薄いものの外側を巻いて上にあげることや、何かの動作をし続けることに使われる言葉です。
「繰る」と「捲る」の違い
「繰る」は「細長いものを順番に引き出すこと」「つづられているものを順番にめくること」という意味です。
「捲る」は「薄いものの外側を巻いて上にあげること」「何かの動作をし続けること」という意味です。
「繰る」の例文
・『織物を作る為に糸を繰る』
・『決算作業で帳簿を繰る』
・『昔からある古いアルバムを繰る』
・『次々と新しい技を繰り出す』
「捲る」の例文
・『走るのに邪魔な着物の裾を捲る』
・『寝起きの悪い子供を起こす為に布団を捲る』
・『野犬に追い捲られる』
・『女性は集まると長時間喋り捲る』
まとめ
今回は「繰る」と「捲る」について紹介しました。
「繰る」は「引いて動かす」、「捲る」は「巻いて動かす」と覚えておきましょう。