この記事では、「恐れ入ります」と「すみません」の違いを分かりやすく説明していきます。
「恐れ入ります」とは?
「恐れ入ります」とは目上の人に対して、失礼なことをしたり迷惑をかけることを申し訳なく思ったことを表現するための言葉です。
現在では目上の人が自分のために行動してくれた時のお礼や、感謝の気持を伝えるための言葉として使われています。
その使い方が定着したのは、目上の人に手間をかけてしまったことを申し訳なく思い「恐れ入ります」と言っていたものが、謝罪ではなく礼として捉えられたことが由来です。
現在では申し訳ないという意味で使う機会もあるものの、それと同等程度には、感謝の言葉として使われることが多いでしょう。
謝罪の意味と感謝の意味が含まれるので、双方を同時に表現したい場合には丁度いい言葉ですが、片方の意味で使う場合、相手や場面によっては誤解を招く恐れもあります。
「すみません」とは?
「すみません」は相手に感謝や謝罪を伝える丁寧語の言葉です。
ごめんなさいなどと比べると丁寧な表現ではありますが、敬語というわけではないので、ビジネスシーンなどの礼儀が必要な場面で使うには軽い表現になります。
目上の人に対して使うこともありますが、同じ職場の先輩や上司などの、目上の中でも比較的身近な相手にだけ使われ、取引相手であったり勤めている会社の社長であったりの、普通に接するのにも十分な礼儀が必要なほど目上の人には使われません。
また基本的に謝罪の意味で使われることが多い言葉であり、感謝の意味で使う場合は、相手に手間などの負担をかけてしまった場合使われます。
「恐れ入ります」と「すみません」の違い
「恐れ入ります」と「すみません」の違いを、分かりやすく解説します。
目上の人への謝罪や感謝を伝えるのに使う言葉が「恐れ入ります」で、謝罪や感謝を多少丁寧に表現した言葉が「すみません」です。
「恐れ入ります」はビジネスシーンや、立場が自分よりも大きく上回っている相手にも使える敬語になります。
それに対して「すみません」は丁寧語ではありますが敬語ではないので、ビジネスシーンや上役のような礼儀が必要となる相手に使うべきではない言葉です。
また「恐れ入ります」は申し訳ないという意味でも感謝の意味でも使われる機会がそれぞれ同等程度にはありますが、「すみません」の方は感謝の意味で使う機会よりも、謝罪の言葉として使われることが多い言葉です。
まとめ
どちらも場面次第で感謝にも謝罪にも使えますが、より礼儀正しい表現は「恐れ入ります」の方で、「すみません」は丁寧語とは言え話し言葉ということを覚えておきましょう。
礼儀を持って接する必要がある相手には「恐れ入ります」を使い、逆に話し言葉で接したほうがいい相手、過剰な礼儀正しさが逆に失礼になるような相手には「すみません」を使うようにすると、適切な使い分けができるようになるでしょう。