この記事では、「見下す」【みくだす】と「見下ろす」【みおろす】の違いを分かりやすく説明していきます。
「見下す」とは?
自分よりも下と思う人を見るときに使うのが「見下す」【みくだす】であり、相手を心底馬鹿にしている気持ちを伝えられる言葉になります。
与えた課題が解けないは、やらせたことが出来ない人は信用もなく、「駄目なやつ」と感じて見下げるように「見下す」わけです。
嫌いな相手を苛立たせるため下に見る場合もありますし、自分の方が立派であることを態度で示して伝えるときにも使われています。
それだけ敵対関係にある者を軽薄する気持ちを強く伝えて軽薄する目線を投げかけたり、あなどりみることで才能がない者をあざ笑うわけです。
「見下ろす」とは?
かなり上の方から下を見るとき使うのが「見下ろす」【みおろす】であり、山頂から下界にある街を見渡すようなときに使い、都会ではビルの一番高い階から道路を歩く人たちを見るわけです。
このときの人の心理としては、自分が一番高い場所にいることを誇示する気持ちが強く、下を歩く者よりも能力があると感じ、いつかは実際に会社のトップに立って多くの社員を指示する偉い者になると強い意志を持っている気持ちがあるわけです。
他の使い方としては、後輩が使えない先輩を見下ろしたり、子供がいつも威張っている父親を見下ろすことで威厳を奪い取り、威圧的な態度を見せないようにします。
「見下す」と「見下ろす」の違い
「見下す」と「見下ろす」の違いを、分かりやすく解説します。
何度注意しても改善しないは、素直に受け入れない者を強く軽薄するときに使うのが「見下す」で、かなり馬鹿にしている気持ちを態度で示します。
一方の「見下ろす」は、高い位置からかなり下に広がる街を見るときに使いますが、何度教えてもできないところにあきれた人が態度で「駄目なやつ」と伝えるのが「見下ろす」という違いがあります。
「見下す」の例文
・『先輩の度重なる不祥事にあきれた俺は見下すことで立腹する気持ちを抑えた』
・『最近、子供が近所の子を見下すような目で見るので、先行きがとても心配だ』
いくらお世話になっている先輩であっても、不祥事ばかり起こすので腹が立った後輩はその気持ちを「見下す」ことで伝えますし、子供であっても自分の方が「出来る」と思えば親をこ馬鹿にしたような目で見ることがあります。
「見下ろす」の例文
・『街の景色を見下ろしながら山頂で弁当を食べる』
・『友達を見下ろした父親の態度に怒りが込み上げる』
楽しい気分で山頂まで上がり、そこでお弁当を食べながら景色を「見下ろす」ほど気分がいい状態を表せる言葉になりますが、反対に、態度が悪い人へ苛立つ怒りを表せる言葉にもなるわけです。
まとめ
人を傷つけるようなひどい行為したり、精神的に傷つける態度を見せる者に対しては容赦なく軽薄する意味を込めて「見下す」わけですが、「見下ろす」は楽しい場面で下を見るだけではなく、勝ち誇った気持ちで下を見るような場面で使われていると覚えておくといいでしょう。