「誤謬」と「詭弁」の違いをご存知でしょうか。
ここでは二つの言葉の違いと、それぞれの言葉を使った例文、意味を説明しています。
では一緒に見ていきましょう。
「誤謬」の意味や使い方
「誤謬」とは「ごびゅう」と読みます。
意味は間違えること、またその間違いのことです。
また、一見正しくみえる、誤った推理という意味でもあります。
普段の会話ではあまり使わない言葉かもしれませんが「誤謬をおかす」「とんでもない誤謬に誰も気がつかなかった」「誤謬をすぐに訂正する」などと使います。
「詭弁」の意味や使い方
「詭弁」とは「きべん」と読み、意味は間違っていることを、正しいと思わせるような言い方のことを言います。
使い方としては、自分を正当化しようとしてそれらしい言い分を言う相手に「それは詭弁だ」などと使います。
つまり、正しいようなことを言っているだけで、間違っているという指摘をしているわけです。
他にも「そんな詭弁に引っかかるものか」「詭弁を弄して、人を騙す」などと使います。
言葉自体にいい意味がありませんので、人に面と向かって言う時は言い争いの場面が多い印象です。
「誤謬」と「詭弁」の違い
「誤謬」と「詭弁」、それぞれの言葉の意味、使い方を説明しました。
言っていることが正しくないという意味合いでは同じですが、もともとの言葉の持つ意味が違いますので、混同せずに使い分けるようにしてください。
まず「誤謬」ですが、こちらは間違えること、またその間違いという意味になります。
一方で「詭弁」は間違っていることを正しいと思わせるような主張、道理に合わない弁論という意味です。
この違いは、自覚があるかどうかです。
つまり「誤謬」というのは悪意ではなく単なる間違いであるのに対し「詭弁」とは間違っていると自覚した上で正当化するといった意味合いがあるのです。
単なる間違いなのか、正しいように見せかけているのか、この違いを理解して言葉を選ぶようにしましょう。
「誤謬」を使った例文と意味を解釈
「誤謬」を使った例文とその意味を見ていきます。
「誤謬」を使った例文1
「こちらで、先方の誤謬を手直ししておいた」
例文の「誤謬」は間違い、エラー、ミスという意味合いです。
相手のミスを手直ししたということを「誤謬」という言葉で言い表しているのです。
「誤謬」を使った例文2
「ベテランでも誤謬をおかすことはある」
「誤謬」とは間違いのことです。
ベテランであっても間違いを起こしてしまうことはあると例文は言っているのです。
「詭弁」を使った例文と意味を解釈
「詭弁」を使った例文とその意味を見ていきます。
「詭弁」を使った例文1
「詭弁を弄するな!」
「詭弁」とは間違ったことを正当化する言い方のことです。
例文は正当化するなと怒りを言い表しているのです。
「詭弁」を使った例文2
「あなたの詭弁にはあきれる」
「詭弁」は道理の合わない弁論という意味になります。
例文はあなたの言うことは道理が合わないと、あきれているのです。
まとめ
いかがでしたか。
「誤謬」と「詭弁」、それぞれの言葉の意味と違いが理解できたのではないでしょうか。
違いを正しく理解して使い分けてください。