この記事では、「ことわざ」と「故事成語」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ことわざ」とは?
「ことわざ」は、その国の習慣から見つけ出した教訓のことで、国々にそれぞれ「ことわざ」という形で教訓として残ったものを意味します。
よって、「ことわざ」は、世界中に存在し、日本においては、「石橋を叩いて渡る」など慎重な様子を意味する教訓がまさに「ことわざ」です。
「故事成語」とは?
「故事成語」は、中国に限定して習慣の教訓を意味する言葉で、こちらは、「ことわざ」という言葉を中国の言葉で示しただけです。
よって、「故事成語」は、中国語で記載された文字列になりますので、日本語のように平仮名というものは記載されていません。
すべて漢字で構成された「ことわざ」が「故事成語」です。
「ことわざ」と「故事成語」の違い
両者の違いは、各国の教訓を指すか、中国の教訓のみを指すかです。
「ことわざ」は、各国に存在しており、アメリカやロシアにも存在しています。
ですが、「故事成語」というものは、中国という国を限定した「ことわざ」なので、違いは、教訓を限定的にとらえるか否かです。
「ことわざ」の例文
・『古代中国のことわざには一挙両得という言葉がある』
この例は、中国の教訓の中に、一つの行動で2つの徳を得るという言葉があるというものです。
「ことわざ」は教訓のことで教訓と言える部分が一挙両得になり、この漢字の集まりは、ひらがなを含んでいませんので、中国の言葉であるとわかり、意味においては、一つの行動で2つの徳を得るということになります。
「故事成語」の例文
・『圧巻という言葉は中国の故事成語に当たる言葉だ』
この例は、圧巻という一番優れていることを指す言葉は中国の教訓からできた言葉であるという例です。
なお「故事成語」は、中国という国から見た「ことわざ」による教訓なので、日本語は含まず、漢字ばかりで構成された教訓だと理解すれば、良いでしょう。
よって、「圧巻」はその見た目通り漢字で構成されており、日本古来の平仮名は含まれていません。
まとめ
「ことわざ」については、これは、日本だろうとロシアだろうとアメリカだろうと存在する一つの教訓のことで偉い人が言い出して周囲がその通りであると感じればそれは、「ことわざ」という名の教訓です。
たとえばベンジャミン・フランクリンの教訓の中に、今日できることを明日に回すなという言葉があり、これは明日に回すとおそらくさぼっていくが故、いずれ何もできなくなるという意味でアメリカの「ことわざ」になります。
そして、「故事成語」というものに関しては、これは中国の視点からのみの「ことわざ」で中国で使用されている姜君たちであると理解してもらえれば両者の違いは理解してもらいやすいでしょう。
よって、「故事成語」は基本、中国語で漢字ばかりで構成されているのが普通で、日本語に分かりやすくしたものについては平仮名を含んで内容をわかりやすくしているにすぎません。