「所期の目的」と「初期の目的」はどちらも「しょきのもくてき」と読むフレーズですが、意味が異なるため使い分ける必要があります。
この記事では、「所期の目的」と「初期の目的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「所期の目的」とは?
「所期の目的」は、「期待したり望んだりしていること」や「あらかじめ定めておくこと」を示す「所期」と、「実現を目指す事柄」を示す「目的」から成る表現で、「期待していた目的」や「予測していた目的」といった意味があります。
「初期の目的」とは?
「初期の目的」は、「開始して間もない時期」や「特定の物事における初めの頃」を意味する「初期」と、上記でも触れた「目的」が組み合わさった表現で、「最初の目的」や「当初の目的」といった意味を持っています。
「所期の目的」と「初期の目的」の違い
「所期の目的」と「初期の目的」は読み方が同じですが、それぞれのフレーズが持つ意味合いや使用する場面に違いがあります。
「所期の目的」は「期待していた目的」あるいは「あらかじめ予想していた目的」といった意味があり、「望んでいた目的」や「予測していた目的」を表す際に使用します。
一方、「所期の目的」は「最初の頃の目的」や「当初の目的」といった意味があり、「最初に定めた目的」を示す際に用いられています。
漢字表記が分かる文面では意味の違いを識別できやすいですが、双方とも発音が同じであることから口頭で示された際は前後の文脈や状況からどちらの意味で使用されているか判断する必要があります。
「所期の目的」の例文
「所期の目的」は「期待したり望んだりした目的」や「予想していた目的」を表す表現で、主にビジネスシーンにおいて使用されています。
使われ方の例として、「所期の目的を達成する」や「所期の目的を果たす」などがあります。
・『開始まで紆余曲折あった新プロジェクトだったが、無事にスタートし売り上げとしても所期の目的を達成できた』
・『現状のままでは所期の目的を果たせるか微妙なところだ』
・『作業の効率化を図ったため、所期の目的通り順調に業務が進んだ』
「初期の目的」の例文
「初期の目的」は「最初の時期の目的」や「当初の目的」を表す際に使用する表現で、ビジネスシーンを中心に用いられています。
「初期の目的は~だった」や「初期の目的を達成する」といった使われ方をしています。
・『A商品の開発における初期の目的は新たな顧客層を獲得することでした』
・『学習計画がスムーズに実行できず、今日までに課題の30%を終わらせておくという初期の目的すら達成できなかった』
・『初期の目的は最低500万円の利益を上げることだったが、販売数をアップした成果が反映され当初を上回る利益が計上できた』
まとめ
「所期の目的」と「初期の目的」は読み方も発音も同じフレーズですが、各々の意味に大きな違いがあることが分かります。
どちらもビジネスシーンでよく使われる表現なので、適切に使い分けできるようになっておきましょう。