「増大」と「増加」の違いは、どのように変化するのか。
という点です。
この記事では、「増大」と「増加」の違いを分かりやすく説明していきます。
「増大」とは?
「増大」は、増えて大きくなると書きます。
その言葉の意味通り、増えて大きくなること、増やして大きくすること、といった意味があります。
「増大」の場合、目に見てわかるような明確なものではなく、抽象的なものに対して用いられる傾向があります。
具体的に形があるものではなく、現実にはないようなもの。
例えば、人の気持ちや感情、状態などに対し「増大が用いられます。
「増大」を別の言葉で言い換えた場合、「増す」や「大きくなる」、「膨張」、「エスカレーション」などとなります。
また、対義語は「減少」です。
「増大」の使い方
「増大」は、「増大する」や「増大した」、「増大させる」などといった形で用います。
「増大」を用いる際の注意点としては、対象となるものが抽象的なものだという点です。
「増加」とは?
「増加」は、加えて増えると書きます。
その言葉の意味通り、ものの数量が増えること、また、増やすこと、といった意味があります。
「増加」の場合、ものの数量が増えることを意味します。
そのため、目で見て確認することができるような明確なものに対し用いられる特徴があります。
「増加」を別の言葉で言い換えた場合、「高まる」や「上がる」、「アップ」、「伸びる」などとなります。
また、対義語は「減少」と「削減」です。
「増加」の使い方
「増加」は、「増加する」や「増加した」、「増加させる」などといった形で用います。
「増加」を用いる際の注意点としては、対象となるものが具体的なものだという点です。
「増大」と「増加」の違い
「増大」は、増えて大きくなること。
「増加」は、ものの数量が増えること。
とそれぞれ異なった意味を持ちます。
そのうえで、「増大」は抽象的なものに対し用いられ、「増加」は具体的なものに対し用いるといった特徴にも違いがあります。
そのため、決して、同じ意味として用いることはできません。
「増大」の例文
・『夫の怪しい行動によって、夫に対する浮気への疑問が増大しています』
・『義母に続き実母にも介護が必要となった今、私への負担が増大しつつあります』
・『子供の不安そうな顔を見ると、親まで不安が増大してきます』
・『一緒に戦った仲間がいることで、喜びが増大します』
「増加」の例文
・『今よりも収入を増加させるためにはどうすれば良いのか考え中です』
・『近くに大型ショッピングモールができ、家の近くの交通量が増加しました』
・『過疎地の人口を増加させるための作戦を町をあげて考えることになりました』
・『自分が作成している動画配信サービスのユーザーを増加させるため、日々、制作会議を開いています』
まとめ
「人口が増加する」という言葉があっても「人口が増大する」といった言葉はありません。
そこには、それぞれが持つ言葉の意味や何を対象として用いられる言葉なのかといった違いがあり、その点を踏まえ、それぞれの言葉を使い分ける必要があります。