資産運用に関連して「オルタナティブ投資」と「コモディティ投資」という言葉を目にしますが、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は「オルタナティブ投資」と「コモディティ投資」の違いについて解説します。
「オルタナティブ投資」とは?
「オルタナティブ投資」とは、「伝統的資産以外の投資対象に積極的に資金を投入する投資手法」を意味する言葉です。
「オルタナティブ投資」の「オルタナティブ」には「もう一つの選択肢」という意味があります。
従来の投資といえば株や債券が主な投資対象でした。
株や債券は古くから存在する金融商品であり市場ルールや取引制度が確立されています。
値上がりや値下がりの仕組みも解明が住んでいるので安定した資産運用には魅力的ですが、安定性と引き換えに少ない資金大きく増やすような意外性には欠けます。
一定の利回りや収益を得たい投資家には向いているが大儲けを狙う投資家には魅力に欠ける投資対象である株や債券など従来型の金融資産を指して「伝統的資産」といいます。
「オルタナティブ投資」とは「株や債券など伝統的資産以外の投資対象や金融商品を中心に資産を運用する投資手法」を意味する言葉です。
具体的な投資商品としては投資信託や先物取引、ヘッジファンドやベンチャー投資などさまざまな資産や金融商品に対し積極的に資金を投入し大きな利益を狙うのが「オルタナティブ投資」の特徴です。
「オルタナティブ投資」は伝統的資産に比べるとリスクが高い代わりに大きなリターンも期待できるハイリスクハイリターンな投資スタイルです。
実際には複数の投資対象を組み合わせ分散投資してリスクを回避しますが、レバレッジをきかせ資産の何倍もの取引を行うこともあるため安定性には欠けますが大きな利益も見込めます。
「オルタナティブ投資」の使い方
・『資産を増やすのはオルタナティブ投資が向いている』
・『オルタナティブ投資はリスクの見極めが大切だ』
・『オルタナティブ投資だからといってもうかるとは限らない』
・『オルタナティブ投資の投資先は幅広い』
「コモディティ投資」とは?
「コモディティ投資」とは、「商品を投資対象にする投資スタイル」を意味する言葉です。
金融市場で取引されるのは株や債券だけではありません。
金融市場では金やプラチナ、原油やトウモロコシなど実体のある実物商品の取引も行われています。
そのような「実体を持つ商品に対して投資すること」を「コモディティ投資」といいます。
一般的には先物取引という形で差金決済が行われるので商品を手にすることはなく、証券化された金融商品に対して投資を行います。
将来的な値上がりや値下がりを予想して売ったり買ったりするのが「コモディティ投資」であり商品の需要や天候、世界の動向などに大きな影響を受けます。
「コモディティ投資」の使い方
・『石油はコモディティ投資の中でも代表的な商品である』
・『金やプラチナもコモディティ投資の対象に含まれる』
・『コモディティ投資にとって気候変動は大きなリスク要因だ』
・『コモディティ投資は需要の急増や暴落によって大きな損失が発生する可能性がある』
「オルタナティブ投資」と「コモディティ投資」の違い
「オルタナティブ投資」が株や債券など伝統的資産以外に対する投資を意味するのに対し「コモディティ投資」は商品への投資だけを指す言葉です。
「オルタナティブ投資」は複数の投資対象を組み合わせることが多く選択肢のひとつに「コモディティ投資」が組み込まれることもあります。
まとめ
「オルタナティブ投資」と「コモディティ投資」は従来型の投資とは異なる新しい投資スタイルとして取り上げられることの多い言葉です。
何を投資対象に選ぶのかによって区別されるので違いを理解しておきましょう。
