この記事では、「お越しいただき」と「お越しくださり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「お越しいただき」とは?
「お越しいただき」とは、「相手から来てもらうこと」を意味している敬語です。
「お越しいただき」の表現は、「相手から自分のいる場所まで、来ていただくこと」を意味している謙譲語の敬語になります。
「お越し」とは、「相手が来ること(いらっしゃること)の尊敬語の表現」です。
「いただき」とは、「こちらが相手から~してもらうことを意味する受け身の謙譲語」です。
「お越し+いただき」で、「相手に来ていただくこと+おいでいただくこと」を示しているのです。
「お越しくださり」とは?
「お越しくださり」とは、「相手が自分のところまで来ること」を意味している敬語の言い回しです。
「お越しくださり」の表現は、「相手から自分のいる地点まで、来てくれること」を示唆している尊敬語の敬語表現になります。
「お越しくださり」が含んでいる「お越し」は「相手が来ること」を指す尊敬語の言い方です。
「くださり」というのは、「相手が~してくれること」を示している尊敬語に当たります。
「お越し+くださり」で、「相手が自分のいるところまで来てくれること、相手に御足労いただくこと」を意味していることになります。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の違い
「お越しいただき」と「お越しくださり」の違いを、分かりやすく解説します。
「お越しいただき」と「お越しくださり」のシンプルな違いは、「謙譲語の表現」か「尊敬語の表現」かになります。
「お越しいただき」というのは、「目上の相手(顧客)から自分のところまで来てもらうこと」に意味の重点が置かれている「謙譲語の言い回し」になっています。
「お越しいただき」は、相手から来てもらう「自分の立場」をへりくだっている表現なのです。
それと比べて、「お越しくださり」のほうは、「目上の相手(顧客)が自分のところまで来てくれること」に意味の中心がある「尊敬語の言い回し」であるという大きな違いがあります。
「お越しくださり」は、自分のところに来てくれる相手の行動を尊敬して持ち上げている表現になっています。
「お越しいただき」の例文
・『本日は当ホテルまで遠方からお越しいただきありがとうござます』
・『当店までお越しいただけるのであれば、心よりお待ち申し上げております』
「お越しくださり」の例文
・『大雨で天候が悪い中、こんな田舎にまでお越しくださり感謝の言葉もありません』
・『お忙しい中、当レストランまでお越しくださりスタッフ一同大変嬉しく思っております』
まとめ
この記事では、「お越しいただき」と「お越しくださり」の違いについて説明しましたがいかがでしたか?「お越しいただき」は「来てもらうの謙譲語の敬語表現」であり、「お越しくださり」は「来てくれるの尊敬語の敬語表現」である違いがあります。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の違いを詳細に調べたい場合は、この記事の解説を参考にしてみてください。