「風習」と「習慣」は類似した意味をイメージさせる紛らわしい言葉ですが、「風習」と「習慣」の意味・使い方の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、例文とその解釈も紹介しながら、「風習」と「習慣」の意味の違いを詳しく説明していきます。
「風習」の意味や使い方
「風習(ふうしゅう)」という表現は、「風俗習慣の略語」です。
「風習」というのは、「ある国・地域・民族・部族で、相当に古い時代から伝統的・習慣的に行われているやり方や風俗(生活習慣)」を意味している言葉なのです。
「風習」の表現の使い方は「この土地には積雪地帯ならではの収穫祭の風習が残っています」のように、「その地域や人々に特有の伝統的・歴史的なやり方・風俗」を指して使うという使い方になります。
「習慣」の意味や使い方
「習慣」という表現は、「長い間にわたって繰り返し行うことで、そうすることが決まり(当たり前)のようになったこと」や「ある国・地域・人々において一般的(普通)に行われている物事のやり方・しきたり」を意味しています。
「習慣」の表現の使い方は「毎朝、紅茶を飲むことが習慣になっています」のように、「繰り返し行ってそれが決まりのようになっている時」に使う使い方になります。
「風習」と「習慣」の違い
「風習」と「習慣」の意味の違いを、分かりやすく解説していきます。
「風習」という表現は、「風俗習慣の略語」や「ある国・地域・部族において、昔の時代から伝統的(歴史的)・習慣的に行われている物事・行事のやり方」を意味しています。
それに対して、「習慣」という表現は「長い間何度も行っているうちに、そうすることが決まり(当然)のようになったこと」を意味しているという違いがあります。
「習慣」は「個人が繰り返し行っている癖・やり方」も意味しますが、「風習」には「個人の習癖」の意味合いがないという違いがあります。
「習慣」にも「風習」と同じような「ある国・地域で普通(当たり前)に行われているやり方・しきたり」の意味はありますが、「風習」のほうが「歴史の古さ・伝統の長さ・その地域(部族)独自のならわし」といった意味のニュアンスが相当強いという違いを指摘できます。
「風習」を使った例文と意味を解釈
「風習」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「古いお寺・神社・地名が残っている地域の風習について学術的な調査をしています」
この「風習」を使った例文は、「風習」の表現を、「古いお寺・神社・地名が残っている地域の昔から続いている伝統的・歴史的な行事のやり方や風俗について」の意味を持つ文章で使っています。
「習慣」を使った例文と意味を解釈
「習慣」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「重要な物事を決める時にコイントスをすることが、習慣になってしまいました」
この「習慣」を使った例文は、「習慣」の表現を、「重要な物事を決める時に何度もコイントスをしていて、それがルール(決まり)のようになってしまいました」という意味合いで使っています。
まとめ
「風習」と「習慣」の意味の違いを詳しく解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「風習」というのは、「風俗習慣の略語、ある国・地域・民族(部族)においてかなり古い時代から伝統的・習慣的に行われているやり方」を意味しています。
それに対して、「習慣」という言葉は「長い間繰り返し行っていて、そうすることが当たり前になったこと」や「ある国・地域において一般的に行われているやり方・しきたり」の意味を持っています。
「風習」と「習慣」の意味の違いを調べたい時には、この記事の内容を読んでみてください。